STOP新型コロナ!東京都医師会「ここから2週間が本当に勝負」

手洗いの徹底は新型コロナウイルス対策に有効だという
 三密以外に気をつけたほうがいいポイントは「接触感染ですね。通常の風邪のウイルスとは違い、新型コロナウイルスはドアノブや手すりなどの表面でも一定の期間生存して、感染力があるようですので、とにかく手洗いをしていただくこと。あとは咳やくしゃみのしぶきによっても飛沫感染しますから、咳やくしゃみをしている場合は必ずマスクをしていただくこと。実は健康な人はマスクをしていてもそんなに効果はありませんが、咳やくしゃみエチケットを守ることによって、感染させる可能性は激減します」と説明。「あとは、体力や免疫力が落ちているとさまざまな感染症にかかりやすくなります。ですから規則的な生活、十分な睡眠や栄養をとること、そして運動ですね。こういう状況で外に出ることは難しいと思いますが、たとえば天気のいい日に1〜2人で散歩に行くなど、人が密集しない場所での軽い運動は問題ありません」

 新型コロナウイルス感染症が疑われる場合はどうすればいいのだろうか。「まず、かかりつけ医を持っている場合は電話で相談してください。心配してやみくもに医療機関を受診すると、医療機関が混雑して待っている間に感染する可能性も考えられます。かかりつけ医がない場合は都が設置している新型コロナコールセンター(0570-550571、9〜21時、土日祝含む)がありますが、つながりにくい際には近くの医療機関に電話で相談していただくことが必要だと思います」と対応法を紹介。

 そして、身近な人に新型コロナウイルス感染症が疑われる場合、濃厚接触者とはどのような基準を指すのか。「現在のように新規感染者数全体の1/3がクラスターとは関係ない状況では、濃厚接触者の概念はなかなか難しいです。ひとつの目安は風邪のような症状が長引く場合、37.5度の熱が4日以上、高齢者は2日以上続いたら医療機関で相談していただいたほうがいいですね。新型コロナウイルス感染症は、1週間程度の風邪のような症状の後に治る人と重症化する人に分かれる。悪くなる場合はかなり急速に悪化するようで、自覚症状としては熱が出たり息苦しくなって、呼吸の回数が増えてきたら医療機関に電話して受診してください。8割の人は安静にしていれば治りますが、残り2割が重症化して肺炎になって命を落としてしまうことを、僕らは防がなければいけない。それを見極めるのが一般の診療所の重要な役目だと思っています」