新型コロナで「医療的緊急事態宣言」東京都医師会、国に先駆け

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、政府が7日に「緊急事態宣言」を発出することを表明した。これに先立って公益社団法人東京都医師会は6日、千代田区の東京都医師会館にて緊急記者会見を行い、「医療的緊急事態宣言」を発出した。
緊急記者会見で「医療的緊急事態宣言」を発出した東京都医師会の尾﨑治夫会長
 東京都医師会の尾﨑治夫会長は「(東京都で)この土曜日、日曜日に3桁台の新型コロナウイルスの新規感染者が出ていることに危機感を覚え、これ以上患者さんが増えてくると医療現場がもたないと強く思っております。そこで私どもは医療面から今、東京都は非常に危機的な状況だという『医療的緊急事態宣言』を出させていただくことになりました。大きな目的のひとつに、さらなる感染者の増加を防ぐためには、すべての都民に外出の自粛が必要、今までよりも強い皆さんの努力が必要という思いがあります」と説明。

 続けて「5日の17時に、私のFacebookに東京都医師会長からのお願いとして『6週間頑張りませんか』といった内容のメッセージを出しました。新型コロナウイルス感染症は、感染して約2週間で症状が出たり、感染者だということが判明します。今後まず2週間、皆さんが徹底して食料品や薬局、医療機関など生活に必要なもの以外の外出を控えること。いわゆる三密(密閉・密集・密接)と呼ばれるような場所は、特に若い人や夜の社交活動が好きな方たちにぜひご遠慮いただきたい」と訴えた。

 その効果を「2週間、都民の皆さんに努力してもらえれば感染者数は頭打ち、あるいは減ってくる可能性がある。さらに2週間続けていただくと、感染者数はもっと減るかもしれません。トータル4週間の中で、今、病院に入院されている多くの方が退院していくでしょう。さらに2週間頑張れば、ウイルスはかなり下火になるだろうという予測のもとに、これから6週間皆さんで頑張ってください、自粛しましょうという呼びかけを行っています。私は都民の皆さんの努力によって、必ず感染者は減るだろうと期待しております」と呼びかけた。
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