2カ月の外出自粛でも油断大敵! 忍び寄る生活習慣病リスク、こんな人は気をつけて

体のチェックは毎日行おう(写真はイメージ)
 適度な運動も日課としたいところ。

「家の中でできる簡単な運動やストレッチは行いたいですね。ほとんど動いていないとエコノミー症候群の危険もありますので、なるべく手足を動かし、血栓予防に水分をこまめにとること。外に出るなら3密を避けて30分ほど散歩するなど、息苦しくならない程度の有酸素運動が推奨されます」

 すでに1カ月以上の自粛期間を、不健康に過ごしてしまった人もいるはず。忍び寄る生活習慣病リスクのサインを見逃さないためには?

「体重の変化をチェックすることは非常に重要です。また家に血圧計があれば、家庭血圧を朝ご飯の前と寝る前に毎日計って、上の血圧が常時135mmHgを超えたら病院に相談するなどしたほうがよいでしょう」

 体重計や血圧計がない場合、気をつけたい生活習慣病のサインは?

「疲れやすさを感じるようになったり睡眠が浅くなるといった変化も、生活習慣病リスクが高まっている可能性があります。ストレス自体も血圧を上げますので、ストレスを感じている人はより注意したほうがいいと思います」

 米国疾病管理予防センター(CDC)のデータによると、新型コロナが重症化しやすいのは、65歳以上の高齢者、要介護者、肺が弱っている人、糖尿病の人、重い心臓病の人、腎不全などで透析を行っている人があげられる。また、それら基礎疾患のある人は高血圧も合併として抱えている人が多いとのこと。そういった疾患につながる生活習慣病リスクを高めない自粛生活を心がけたい。

(話:東京医科大学 循環器内科学分野 准教授、医学博士・椎名一紀氏)
椎名一紀:
東京医科大学 循環器内科学分野 准教授
東京医科大学医学部医学科卒業。
医学博士。
専門は動脈硬化、高血圧、血管機能、睡眠時無呼吸症候群。
<<< 1 2