薄毛、抜け毛が気になる人に…勇気を出して初めての「AGA治療」【時間とお金篇】

 気になるけれど知らないことも多い「AGA治療」。今回は治療期間や治療費、どんな人が通っているのかなどを、 AGA専門外来を設置する東京・丸の内「Dクリニック東京 メンズ」の小林一広院長に聞いた。
AGA専門外来を設置する東京・丸の内「Dクリニック東京 メンズ」
 「AGA治療」の治療期間の目安を教えてください。

小林一広(以下、小林)「たとえば、思い立って健康のために今日からマラソンを始めるとします。トレーニングを積めば積むほどタイムは良くなりますが、それで全員がオリンピックに出られるかというとそうではなく、その人の年齢や状況に応じた自己ベストのタイムが出るわけです。それを『AGA治療』に当てはめると、私どもが見ていて自己ベストの状態になるのにおよそ一年程度かかります。それ以降は、歳を取ってもその自己ベストを落とさないような治療を行います。最初の一年は自己ベストを出すための治療、その先は維持する治療なので治療内容は若干変わりますね。

 治療を終了する時期はご本人が納得し、『AGA』という加齢現象に抗うことを中止して時の流れに身を任せられる時期をご自身に決めていただきます。ただし、治療をやめればその人なりの『AGA』の進行状況に戻っていきます。最初の一年でとにかく進んでしまった時計の針を戻せるところまで戻し、これ以上戻らないところが見えたらそこからは進み具合をいかに遅くするかになりますが、治療を続けていても生きている限り時計は進んでいくのです」

 「AGA治療」の治療薬にはどんな副作用がありますか?

小林「内服を継続することで、ごく一部の方は若干男性機能が落ちることがあります。また、内服薬は薬物性肝障害が引き起こされる可能性がありますので、当院では定期的に血液検査を行っています。外用薬では肌に合わなくて皮膚のかゆみ、赤み、かぶれなどが起こることがあります。

 自己判断で治療薬を個人輸入する方もいるようですが、その薬に本当に効果があるかどうかは担保されませんし、安全な治療薬を入手できているかどうかのリスクも高いと思われます。少々安価だからといって命に関わる副作用が出ないとも限らないので、安心できる医療機関で治療していただきたいです」
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