7・30 RIZIN 矢地が北岡にKO勝ち。世代交代に拍車
矢地「言って損はない」とクロン戦を再度アピール
「RIZIN FIGHTING WORLD GRAND-PRIX 2017 バンタム級トーナメント 1st ROUND -夏の陣-」(7月30日、さいたまスーパーアリーナ)で行われたスペシャルワンマッチで北岡悟と矢地祐介が対戦。矢地が2R4分48秒、TKOで勝利を収め、世代交代を印象付けた。
2人はともに前戦で元UFCファイターの強豪ダロン・クルックシャンクを破っており、現在のRIZINの-70kgクラスでは最高級のカード。加えて矢地が「旧世代vs新世代の戦い」と口にするなどさまざまな観点から注目度の高い試合となった。
北岡はクルックシャンクをフロントチョークで絞め落とし、矢地はカウンターの右フック一発でKO勝ちとその戦いぶりは好対照。1R、矢地が右フックを当てるものの、北岡は片足タックルからテイクダウンに成功。北岡のペースと思われたが、矢地はコーナーを使い立ち上がることに成功。スタンドに戻すと矢地が打撃で攻勢に。何度かテイクダウンを試みる北岡だが、矢地は許さず打撃で徐々に主導権を握っていく。
2Rも打撃で攻勢に出る矢地と足を取りテイクダウンを狙う北岡という構図で進む。しかし矢地の打撃が上回り、北岡がタックルを決めてもすぐに立ち上がるなど、北岡には苦しい展開に。何発もまともにパンチを食らいながらも倒れない北岡。残り1分を切り、ラッシュをかける矢地の左ストレートで北岡がぐらついたところでレフェリーが試合を止めた。
矢地は試合後のリングで「大晦日、クロン・グレイシーとやらせてください」とアピール。会見でも「クロンに勝ってスターになりたい。言って損はないと思って言っちゃいました。勝ったときにしかそういうこと言えないんで、どんどんアピールしていこうかなと思っています」と話した。
モノが違う!! 那須川が才賀を1RKO
昨年末の総合格闘技(MMA)デビュー以来3連勝の那須川天心がMIXルールで才賀紀左衛門と対戦。1R 1分36秒、KOで勝利を収めた。
1Rがキックルール、2RがMMAルールという形式だったが、戦前、那須川が「1Rで十分」と語っていた通りの結果となった。
試合が始まり那須川がローキックを放つと会場中がそのスピードに息をのむ。才賀も左ハイを放つが那須川は難なく見切るなど付け入るすきを与えない。那須川は左ストレートにバックスピンキック。才賀が左の飛びヒザを狙ったところに那須川が顔面に左ストレートを打ち込むと才賀は真後ろにばったり。大の字のままぴくりとも動かずKOとなった。
那須川は試合後「皆さん、打撃も面白くないですか? RIZINをキックボクシングでもMMAでも本物のリングにできると思っています。これからも僕は本物を目指して強い相手と戦って、上を目指したいと思います」とアピールした。
アリアックバリはRIZINへの継続参戦をアピール
昨年行われた「無差別級トーナメント」で準優勝に輝いたアミール・アリアックバリがワンマッチでタイラー・キングと対戦し1R1分39秒、レフェリーストップによるTKO勝ちを収めた。アリアックバリゴングから打撃で圧倒。キングはたまらずグラウンドに引き込んで形勢逆転を図るが、アリアックバリは付き合わずスタンドに戻すと今度は右フックから右アッパー。ぐらついたキングに右フックで追撃。ロープづたいにダウンしたキングにパウンドを狙ったところでレフェリーが試合を止めた。
アリアックバリは試合後の会見で「ちょうどRIZINと契約が終わりフリーになったところですので、オファーを待っています。皆さんはRIZINにヘビー級のチャンピオンが必要だと思いませんか? 皆さんの意見が聞きたいです」とRIZINへの継続参戦をアピールした。
サバイバルマッチはアルブレックソンが制する
昨年の無差別級トーナメントの1回戦でともに敗れてしまったテオドラス・オークストリスとカール・アルブレックソンが対戦。ある意味、生き残りをかけた戦いとなったが、アルブレックソンが1R8分1秒、肩固めで一本勝ちを収めた。
テイクダウンの技術に勝るアルブレックソンがオークストリスとパンチをかいくぐり、タックルからテイクダウンに成功。なんとか立ち上がるオークストリスだったが、アルブレックソンは3度目のテイクダウンではバックチョーク狙いから肩固めを決めタップを奪った。