元UFCファイター田中路教がパンクラス2位のシウバと対戦【10・29 GRANDSLAM.6】
田中「またUFCへ行くために、レベルの差を見せつけて勝つ」
勝村周一朗がプロデューサーを務める総合格闘技イベント「GRANDSLAM.6」が約1年の沈黙を破り、10月29日に開催されることが発表された。
9月16日に都内で会見が開かれ先行して3試合を発表。メーンでは元UFCファイターの田中路教がパンクラスのバンタム級2位のハファエル・シウバと対戦。セミファイナルではGRACHANバンタム級王者・堀友彦とZSTバンタム級王者・柏﨑剛の王者対決が実現。昨年の大会に出場予定だったものの直前のケガで欠場となった元PXCライト級王者の加藤忠治と能登崇の試合が発表された。
会見には田中と堀が登壇。今大会の開催について相原雄一代表は「この時期に大会を開く予定はなかった。しかし現在の田中選手の状況を聞き“いまやらないと”と思い開催を決めた」とある意味、田中ありきの大会であることを明かした。また勝村氏も「田中はもともと高校生のころから指導していた選手。その田中が“9月か10月にどうしても試合がしたい。よそじゃなくGRANDSLAMで試合がしたい”ということだった。田中がもう一度UFCにいくためには、いまこのタイミングで試合をやらせないと、と開催を決めた。堀選手とも昔から一緒に練習していたし、柏﨑、加藤の両選手にも昔から出てもらいたいという思いがあった。きっかけは田中だったが、結果としていい大会ができそう」と話した。
シウバからは「先日のタイトルマッチでパンクラスの王座は逃してしまったが、また王座にたどり着くための再起戦としてUFCを経験した田中はベストな相手。ここで力の差を見せつけてまた石渡に挑みたい」というコメントが送られたのだが、これを受け田中は「僕が目指しているのはまたUFCの舞台に上がること。その再スタートとして大事な一戦だと思っています。シウバ選手はいい選手だとは思うが、UFCに上がろうと思うなら、ここでレベルの差を見せつけて勝たなきゃいけない相手。なんか下に見られているみたいですけど(笑)。試合で見せられれば、と思います」と話した。
堀は「そこまでのりぴーのための大会だったか(笑)」
柏﨑と戦う堀は「試合を見たことがないのでどれほど強いのか分からない。チャンピオンなので強いんだとは思うが勝てると思う」と話した。柏﨑は昨年、元GRACHAN王者・手塚基伸にプロ初黒星を喫している。堀は手塚とは今年1月に対戦しドローとなっている。
また堀は「のりぴー(田中)が出ると聞いて、のりぴーがメインだとは思っていたんですが、そこまでのりぴーのための大会だったか(笑)、頭数合わせで呼ばれたか、と思っていまちょっと落ち込んでいるんですけど(笑)。どう気分を盛り上げていこうかなって思っています」と笑わせた。勝村氏が「チャンピオン対決ですから」とフォローするも「それも最初に言われたんですが…どうですかね。いまはまだ傷が深いんで…(笑)。かさぶたになってからしゃべりたい」と重ねて笑わせた。
田中の対戦相手としては日本人選手も候補には上がっていたが、すでに試合が決まっていたりケガで欠場中などタイミングが合わなかったよう。ただ田中は「勝村さんがツイッターで“田中路教とやりたい奴”って募集したときに、日本人選手からは誰もアピールがなかったというのはどうなんだろうとは思っています。僕はそれで連絡が来たらやるつもりだったんですが誰からも来なかったので、日本でやっている外国人選手の中でシウバは強い選手だと思うので希望を出させてもらった」とも話した。
相原代表は「この2試合はRIZINのトーナメントにも負けていない。“裏RIZIN”だと思っている」
最後に相原代表は「このメインとセミの2試合は私的には“裏RIZIN”だと思っています。RIZINだけが強いバンタム級の選手が出るわけではない。この2試合はRIZINのバンタム級トーナメントにも負けていないと思っているので注目してほしい」と話した。また勝村氏も「日本の団体のベルトを取らずに海外に行った田中と、日本の団体で頑張ってベルトを取った柏﨑と堀。それぞれの生き方も踏まえて見ていただければ」と続けた。