高橋拓也「取手の太陽仮面」【格闘家イケメンファイル Vol.81】
ニコニコとしたアイドルスマイルで現れた高橋拓也。左耳に光るピアスといい、いい意味で総合格闘家のイメージとはかけ離れている。
「よく言われます(笑)。17歳で格闘技を始めるまでは、ずっとサッカーをやっていて、サッカーのほうが似合うんじゃない?って。」
そんな高橋だが、格闘技をやる意志は固かった。
「小さい時から格闘技が好きで、ずっと見ていました。K-1もほとんど見ていたし、PRIDEとかも…。青木真也さんとか山本KIDさんがすごく好きでしたね。だから、絶対にやろうって決めていたんですけど、家の近くにジムがなかった。実家は茨城で今も茨城に住んでいるんですけど、ちょっと田舎だったので、入りたいジムまで遠く、原付の免許を取ったら、絶対に始めるって決めていた。ですから、17歳になって免許を取ると、サッカーをやめてすぐに今のジムに入門しました。」
そこで入門したのが…。
「ブラジリアン柔術の道場です。多分、テレビで見たんだと思いますが、胴着が格好良かったから(笑)。最初は柔道かなと思ったんですけど、調べたらブラジリアン柔術で、周りでやっている人もほとんどいなかった。だから、やったらウケるかなって(笑)。それに逆に目立つじゃないですか、誰もやっていなかったし。」
そこから総合格闘技の道へ。
「有名になりたいから、総合格闘技だったらどのくらい通用するのかなって思ったのがきっかけです。それで、アマチュアのPRESTIGEに出してもらって、そこからSWAT!に出て、今は本戦のZSTに出させてもらい、プロとして活動しています。総合に出るようになっても、変わらずずっと同じブラジリアン柔術のジムで練習しています。最初に入った時は、若い人が全然いなくて、看板に“40歳から始める格闘技”とか書いてて(笑)。みんな割と健康のために通っているような、スーツを着たサラリーマンの人とかばかりで、場違いなところに来ちゃったかなって(笑)。でも当時高校生は僕一人だったので、最初から丁寧に教えてもらえたし、柔術が楽しいというより、ジムの雰囲気がすごく良くて、学校帰りについ足が向いちゃうみたいな感じで、今まで続いています。プロになってもずっと同じところで練習している事について、もっと上を目指すなら、打撃もできるところに行ったほうがいいんじゃないって言ってくれる人もいます。でも僕はここを盛り上げたいし、ここで自分を上げていきたい。小さなジムからたった1人のプロっていうのもかっこいいじゃないですか(笑)。それに自分がジムの名前を大きくして恩返ししたいんです。入門した時からずっと温かくて、可愛がってもらったので、絶対自分もジムも有名にしたい。」
“恩返し”の意識は現在参戦しているZSTにもあるようで…。
「自分はチャンピオンを目指したいとか、そういうのじゃなくて、ZSTルールの中で、ZSTを盛り上げたいんです。ZSTに、こいつを出せば絶対に会場が沸くって思わせるような、信頼される選手になりたい。興行的にもいいところ見せてくれるんじゃないかって思われたらうれしいです。そういう意味では、ZSTの看板を背負うぐらいの勢いです。チャンピオンを目指してないと言いましたが、それが先ではなく、まずZSTを盛り上げ、自分が有名になる。そこにチャンピオンがあとからついてくるっていうのが理想ですね。」
試合が終わったら、どれだけ会場が沸いているかが気になるという。根っからの盛り上げ役だ。
「柔術をやっていたので、組んでやるのが自分の持ち味ですが、試合になれば勢いと思い切りの良さで、どんな相手にも対応します。相手が打撃できたら、全然打ち合いますし。勝ちを目指すのは当然ですが、負けてもいい試合だったと言われるような試合がしたい。普段はほんと、その辺にいそうなお兄ちゃんですが、試合になるとガツガツいくところが自分の魅力だと思うので、応援してもらえたらうれしいです。
ちなみにZSTの選手からウザがられていることがあるとか!?
「そうなんですよ(笑)。SNSによく友達と飲みに行ったり、女の子とデートしたりしている写真を上げるんですけど、それがリア充アピールがすごいって(笑)。ほんと、普段は普通のその辺のお兄ちゃんなので、普通にあげているだけなんですけどね。」
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茨城県守谷市出身。1994年12月16日生まれ。小さいころから格闘技が好きで、17歳でブラジリアン柔術を始める。ジムで唯一のプロとして、期待を背負い総合格闘技ZSTで活躍中。ビッグになって、ジムの名前もビッグにするのが夢。恋愛も仕事も格闘技も全てを充実させるリア充キャラとしてZSTの非モテな選手陣からは妬まれている。スピーディーな寝技テクニックと勝負強さを併せ待つ。柔術は紫帯。ストライプル取手所属。Twitterアカウント:@bjj_takuya