舞台でも活躍中の演技派エロメン・有馬芳彦さんにインタビュー・後編【田口桃子の脱こじらせへの道 第57回】
前後編でお届けしている、エロメン・有馬芳彦さんへのインタビュー。
(⇒前編のインタビューはこちら)
今回は、彼がもっとも大切にしている「お芝居」について、お話をお伺いしました。
――女性向けのAVの経験が、舞台の演技に影響したりとかありますか?
「僕、舞台でラブシーンをやったことがないんです。
――舞台ではラブシーンってないんですね。
「舞台では悪役ばっかりなんです(笑)。
後輩たちが “男が手を握って、女の子のほうが恥ずかしがる”といったラブシーンをやっているときに、あんまりガシッと行き過ぎてたりすると、“最初はすっと触れ合ってから、ぐっと行ったほうが女の子も見ている人もドキドキするよ”ってアドバイスをしました。もう一回やらせたら、みんな“は〜〜ん❤”って感じになることはあります(笑)」。
――有馬さんは“さわさわ”から手を握るのって得意ですよね。
「本業ですからね(笑)」
――もともとモテてましたよね?
「僕は………、お芝居をするようになってからですかね。学生の時は彼女もいなかったですし、仕事をしている時もそんな…。僕の昔の写真も見ます? 一度バラエティー番組で出したことがあるんですが、高校2年生の時ってこれですから」
――全然印象が違いますね。
「卒業して仕事をし始めるくらいの年になってからは、いたりいなかったりでしたけど、今でもモテるという実感はないですね。というと怒られちゃいますかね?(笑)」
――では女性との接し方は女性向けAVに出る中で学んだもの?
「そうです、もちろん」
――じゃあなおさら、女性向けAVは男性も見て参考にしたほうがいいですね。有馬さんは“さわさわ”とかがすごくお上手で雰囲気作りがすごいんですよね。
「僕はほぼ一徹さんの受け売りですから。でも一徹さんがやると一徹さんのものだし、一徹さんと同じことをしていても結局僕のものになるので、どんどん真似をしていったほうがいいと思います」
――逆に舞台から女性向けAVの撮影に持ってきているものはあります?
「技術面では、舞台から持ってくるものはあまりないんです。でも例えば舞台だと悪役が多くて、結構どすの利いた面白い声を出したりするんですよ。撮影の合間とかに、その日のセリフを、かつて舞台でやった役の声でやったりすると、女優さんが笑ってくれてリラックスしてもらえる。そういう感じでは使っていますけど」
――先日、劇団Rexyが12月の第5回公演『風呂ダンサーズ』に向けて公開稽古をしたんですが、有馬さんは休憩時間に会場にいるお客さんに対してそういったことをしていましたね。
「あれはせっかく来ていただいているので。僕の以前演じた役を見ているお客さんもたくさんいましたから」
――その『風呂ダンサーズ』でも悪役ですね。
「悪役は一度思いっきり嫌われて、最後に“ああ…でも好きかも”って思わせるのが醍醐味。一度は本当に嫌われたほうがいいんです。ドラマの『半沢直樹』で香川照之さんがやったような役。すごく嫌いだけど、最後に泣きながら土下座したら、なんか嫌いじゃないなってなるじゃないですか」
――作・演出の鄭光誠さんと役についてのディスカッションなんかは?
「そこまで深い話はまだしていないんですけど、後々することになると思います」
――Rexyの前に10月に『宇宙SORA』という舞台に出演します。
「そっちは人を殺すことで自分の精神力を保っている役だったんですけど…」
――だった?
「続編なので、今回その役をやるのは4回目なんです。鬼の末裔で、110歳くらいの役。成長は早いが年を取るのは遅いという設定。殺陣もバンバンあります。主演ですけど、今回の物語の主人公ではない、みたいな感じ。今回の物語りの主人公の2人を優しく見守るといった役回り。でもやっぱり口調は気持ち悪い口調なんです」
――それは悪役ではなく?
「初登場の時は一番の悪だったんですけど、そこから“ただの悪じゃないなって”って感じになっていって、今回で何のためにそれをやっていたのかということが全部明かされるんです。完結編ですね」
――舞台については自分で作ったり主宰したりということは?
「主宰したいとか書きたいなって思っていたらやっているでしょうから、今はそういう気持ちにはなっていないんだなって思います」
――将来的には?
「そうなっても悪くないとは思っています。書きたいもの、伝えたいものがあれば。そういえばRexyでは一本やりたいことがあるんですよね」
――10月の舞台『宇宙SORA』では有馬さんにはリピーター特典があるそうですね。
「上演時間が長いんです。休憩は入るんですが2時間半くらいになる予定。終わった後はほとんどロビーに出て挨拶ができないんです。何もないのは寂しいなと思って、結構何回も見に来てくれるという人が多いようなので、じゃあリピーター特典をつけちゃおうかなって」
――エロメンの仕事をしてから劇場に来るお客さんは増えました?
「圧倒的に増えましたね。今までは何も言わずに来てくれる人はいなかったですし、それこそ身内を呼んで、やっと10枚売れるといった状態だったんですよね。それがエロメンを始めて一気に50枚とか売れるようになった。ありがたいですね、本当に。チケットが売れないと話にならないですからね」
――格闘技のシュートボクシング(SB)ではリングアナウンサーを務めるなど、もう一つの顔を持っていますね。
「もともと格闘技イベントの運営会社にいたことがあるんです。その頃、ミュージカルでデビューをしたんですが、そこにイベントの演出家の方が見に来てくれて“お前、声良かったんだな。今度リングアナやってみる?”って言われて、初めてリングアナをやってみたんです。
去年、SBの方と偶然お会いする機会があってそんな話をしたら、ちょうどリングアナウンサーを新しくしたいと思っていたらしく、“ちょっとやってよ”って言われたんです。それで去年の11月の『S-cup』という大きな大会で初めてやらせていただいたんですが、すごく気に入っていただけたみたいで、継続してやってほしいというお話をいただいたんです。女性向けAVへの出演もそうなんですが、いろいろなつながりがある。以前、イベントで生い立ちなんかを話したんですが、3時間あっても足りないですから(笑)」
1985年7月21日生まれ
身長:174cm
血液型:AB型
趣味:ギター弾き語り
特技:料理
出演舞台「宇宙SORA」公式サイト:http://www.loverockstars.net/uchusora/
【第54回】着エロから女性向けAVへ…期待のエロメン夏目哉大さんにインタビュー・前編
【第55回】もっと相手を気遣ったセックスを…期待のエロメン夏目哉大さんにインタビュー・後編
【第56回】認める」時代
【第57回】舞台でも活躍中の演技派エロメン・有馬芳彦さんにインタビュー前編
http://www.tokyoheadline.com/190001/
GIRL'S CHプロデューサー。2007年、新卒でソフト・オン・デマンド(株)に入社。
営業、マーケティング等の部署を経て、2012年よりGIRL'S CHの立ち上げに携わる。
以来現在まで、GIRL'S CHの現場リーダーとしてサイト運営をしつつ、オリジナル動画ではレポーター出演等をすることも。