先行き不安視パニック売りで株価暴落
15日の東京株式市場は、東日本大震災による原発事故の深刻化で、日本経済の先行きを不安視したパニック売りに見舞われ、全面安の展開となった。株価は暴落し、下げ幅が一時1300円超に拡大。終値は平成21年4月以来、約1年11カ月ぶりの安値水準になった。ニューヨーク市場の下げ幅も一時、前日比300ドルに迫った。
日経平均の終値は前日比1015円34銭安の8605円15銭。下落率は10.55%で、リーマン・ショック後の20年10月16日(11.41%)に迫る過去3番目の大きさを記録した。日経平均は、11日の地震発生から3営業日続けて急落。15日の売買高は57億7715万株で、連日で過去最大を更新した。福島第1原発の事故で東京電力はストップ安の400円安の1221円となり、昭和59年10月以来、約26年5カ月ぶりの安値水準を付けた。
東芝もストップ安の80円安の331円まで切り下げ、原発関連銘柄に売りが殺到した。市場関係者は「震災に伴う今回の原発事故が国内景気の先行き不透明感を増大させている」(大手証券)とし、世界景気の足を引っ張るとの懸念が強まっている。
一方、15日のニューヨーク市場のダウ工業株30種平均も、大幅続落した。
午前9時45分現在は前日比243.29ドル安の1万1749.87ドル。震災に端を発した東京市場の暴落はアジアから欧州、米国に波及し、世界同時株安の様相を呈している。