ティーファクトリー「P.P.Pasolini’s PORCILE 『豚小屋』」

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撮影:元田敬三

 昨年、第三エロチカ立ち上げ30周年を迎えた川村毅は、第三エロチカから続く『新宿八犬伝』の最終巻をはじめ多くの新作を発表。活発に活動した。今年も勢いそのまま、今回は、川村が少年期に多大な影響を受け、創作の原点ともいえるパゾリーニの戯曲の上演に挑む。

 パゾリーニといえば日本では『ソドムの市』といった作品で、映画監督として知られるところ。その謎の死も含めカルト的な人気を誇っている。あまり知られてはいないのだが、実は6本の代表的な戯曲を遺している。

 今回は日本では初めて『豚小屋』を上演。

 ナチスの残党の父を持つブルジョア階級の青年が生きる当時のドイツと、現代の青年がさまよう現代の東京の2つの物語が交錯して描かれる。

 川村作品にはいまや欠かせない存在となっている手塚とおるをはじめ役者陣も奇才が揃う。振付家・ダンサーとして活躍する伊藤キムが初めて俳優として舞台に立つのも興味深い。

【日時】5月20日(金)〜29日(日)(開演は月火金19時、水14時、土日14時/19時。29日(日)は14時の回のみ。木曜休演。開場は開演30分前。当日券は開演1時間前から発売) 【会場】座・高円寺1(高円寺) 【料金】全席指定 4500円 【問い合わせ】ティーファクトリー(TEL:03-3344-3005 〔HP〕http://www.tfactory.jp/) 【作】ピエル・パオロ・パゾリーニ 【構成・演出】川村毅 【出演】手塚とおる、伊藤キム、河合杏南、笠木誠、福士惠二、大沼百合子、伊澤勉、柊アリス、中村崇