テアトル・ド・アナール vol.1 『ヌード・マウス』

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 劇団DULL-COLORED POPを主宰し、最近では翻訳家としても頭角を現す谷賢一は現在、最も注目を集める若手劇作家・演出家のひとりだ。昨年6月に自ら翻訳を手掛け、演出した『モリー・スウィーニー』でも高い評価を得たのも記憶に新しい。そんな谷がこの度立ち上げた新たなプロジェクトが「テアトル・ド・アナール」。このプロジェクトで谷は作品の創作過程に公開稽古やリーディングイベントなどを採り入れ、観客の反応を作品に反映させるということも試みている。

 物語は「情動と記憶の機能に役割を果たすとされているアミグダラ(扁桃体)を損傷した症例」に着想を得た家族劇の4人芝居。脳損傷から明らかになる〈私〉の不確かさ、人間関係や道徳律のあやふやさが描かれる。

 ちなみにタイトルの「ヌード・マウス」というのは突然変異種のマウスで、感染・免疫・ガンなどの研究に利用されるもの。モチーフとなっている「アミダグラ」は損傷すると恐怖の記憶がなくなってしまい、性的な行動を隠さなくなってしまう、という代物。もうこの辺から、好奇心をそそられる作品だ。

【日時】1月24日(火)〜29日(日)(開演は火水19時、木14時/19時、金13時、土14時/18時、日13時/17時。※木19時は貸し切り。開場は開演30分前。当日券は開演1時間前) 【会場】赤坂RED/THEATER(赤坂見附) 【料金】全席指定5000円/プレビュー公演(24日)4000円 【問い合わせ】ゴーチ・ブラザーズ(TEL:03-6809-7125=平日11〜18時 〔公演HP〕http://www.nudemouse.jp/) 【作・演出】谷 賢一 【出演】増田俊樹、佐藤みゆき、大原研二、山本 亨