流山児★事務所『田園に死す』

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 詩、小説、演劇、映画…さまざまな分野で活躍した寺山修司。死後29年たってもその作品たちは色あせることを知らない。なかでも自伝的な映画と呼ばれ「世界のテラヤマ」の名を決定づけたのが『田園に死す』。

 それまでも寺山作品を多く手掛けてきた流山児★事務所が2009年に舞台化し、大きな反響を呼んだのだが、その作品が待望の再演となる。

「母殺し」「家出」「蛍火」「恐山」といった寺山ワールドのファクターを内包した集大成ともいえるこの作品を、脚色・構成・演出を担った天野天街は単に映画を舞台化するにとどまらず、寺山テイストを残しながらも独自の作品に仕上げ、その年の第44回紀伊國屋演劇賞団体賞を受賞した。

 初演からたった2年しかたっていないが、我々を取り巻く環境は大きく変わった。作品から受け取るメッセージも違ったものになるだろう。

 14日には中屋敷法仁(柿喰う客)、15日19時の回には岩井秀人(ハイバイ)がアフタートークのゲストとしてやってくる。若い世代の彼らが流山児祥、天野天街とどういった“寺山話”を繰り広げるのか…というのも気になるところ。

【日時】2月9日(木)〜19日(日)(開演は平日19時、土14時/19時、日14時。15日(水)は14時の回あり。開場は開演15分前。当日券は開演1時間前から発売) 【会場】ザ・スズナリ(下北沢) 【料金】日時指定自由席(整理番号つき) 前売4200円、当日4500円/学生券3500円(要学生証提示 流山児★事務所、ザ・スズナリでの取扱のみ) 【問い合わせ】流山児★事務所(TEL:03-5272-1785〔HP〕http://www.ryuzanji.com/) 【原作】寺山修司 【脚色・構成・演出】天野天街 【出演】大内厚雄(演劇集団キャラメルボックス)、伊藤弘子、小川輝晃、木暮拓矢、深山洋貴(Studio Life)、さとうこうじ、流山児祥ほか