トーマス・デマンド展
東京都現代美術館 開催中~7月8日(日)
ドイツの現代美術界を代表する作家の1人、トーマス・デマンドの展覧会。 写真にとらえられているのは、一見ごく普通の風景。しかし彼の写真を見る者は、そこに奇妙な違和感を感じることだろう。目を凝らして見ても、その違和感の理由は見当たらない。果たしてこの違和感はどこから来るのか...? 実はこれらの風景は厚紙で作られたもの。デマンドは、被写体となる状況を自ら制作して撮影する構成写真で知られる作家だ。主に政治的、社会的事件が起きた現場の風景を、写真をもとに厚紙で精巧に再現し、それを撮影する。写真に映し出されているのは"リアル"を巧妙に再現した"フィクション"なのだ。鑑賞者は、それと気づかぬまま違和感の元をたどるうち、この日常的な風景の背後にある"何か"を想像するという、謎解きのような楽しさを味わうことになる。 本展では、本邦初公開となる最新作を含め、写真・映像作品を一挙紹介。その"再現技術"もさることながら、それぞれのモチーフが隠喩するメッセージも興味深い。【時間】10~18時(入場は閉館の30分前まで) 【休】月曜 【料金】一般1000円 大学生・65歳以上800円 中高生500円 【問い合わせ】03-5777-8600(ハローダイヤル) 【交通】地下鉄 清澄白河駅B2出口より徒歩9分 【URL】http://www.mot-art-museum.jp