フジロック 14万人が英国サウンドに大興奮!
人気夏フェスのフジロックフェスティバルが7月27〜29日、新潟・苗場スキー場で開催された。良天候、そしてザ・ストーン・ローゼスを始め、元オアシスのノエル・ギャラガー、リアム・ギャラガーが率いるビーディ・アイ、レディオヘッドら人気バンドの出演に後押しされ、過去最高の14万人を動員した。
芸術監督に映画監督のダニー・ボイル、音楽監督にアンダーワールドと90年代の英国カルチャーを代表する才能たちが手掛けたロンドン五輪の開会式に世界が拍手を送るなか、フジロックでも英国が生んだアーティストに大歓声と惜しみない拍手が送られた。
27日は、日も高いうちから話題のシンガーソングライターのエド・シーランが熱い視線を集めていた。日本でも彼の名を知らしめた『The A Team 』などをプレーし、およそ新人らしからぬ堂々とした姿には惜しみない拍手が送られた。この日夕方には、ビーディ・アイがサイケデリックなセットで圧倒。オアシスの楽曲も解禁、『Rock ‘n’ Roll Star』と『Morning Glory』の2曲を演奏。イントロが聞こえると、ワッと歓声が上がり、冒頭からエンディングまで大合唱になった。
オアシス楽曲は、翌日のトリを飾ったノエル・ギャラガーズ・ハイ・フライング・バーズも披露。『Supersonic』や『Whatever』『Don’t Look Back In Anger 』と人気曲を次々に繰り出し、それに合わせた観客の歌声が闇に包まれた苗場の山々に響き渡る様子は圧巻だった。
フェスの締めくくりは、レディオヘッド。髪をきゅっと結んだトム・ヨークは、マラカスを手にステージ上でぴょんぴょんと飛ぶように踊る。音楽と踊りは人類が言葉を持たなかった時代からあるが、レディオヘッドは、サウンドをエレクトロニカに置き換え、音楽の原点をやってのけた。いつも通り静かに聞き入っていた会場に、トムが「騒いで!」、台湾経由での来日だったためか「大家好(みんな元気?)」と呼びかけるシーンもあった。
とはいえ、ハイライトはやはり、 初日のトリ、ザ・ストーン・ローゼス。再結成し、6月の地元英国マンチェスターでのライブの熱狂も覚めやらぬなか、フジロックにやってきた。イアン・ブラウン、ジョン・スクワイア、レニ、そしてマニの4人が勢ぞろいしたこと、『I Wanna Be Adored』『Sally Cinnamon』『Love Spreads』『I Am The Resurrection』といった名曲を観客もシングアロング。巨大なステージエリアを一体化させていた。
ザ・スペシャルズやレイ・デイヴィスなども出演。英国の音楽の歴史と層の厚さを改めて感じさせられた。本紙ウェブサイトではフジロックリポートを公開中。