STAGE 主演が黒沢あすか(女)から菅原永二(男)にまさかの変更!!

劇団、本谷有希子『遭難、』

 2006年に初演され、鶴屋南北戯曲賞を受賞した代表作が待望の再演。

 舞台は放課後の職員室。教師が談笑しているところへ一人の保護者がやってくる。その保護者の息子は数週間前に自殺未遂をはかり、今も意識不明。母親はそれを担任の責任だと言い張り、毎日学校に乗り込んでくるのだった。謎が疑心暗鬼を呼び、放課後の職員室は修羅場と化していく…。

 劇団員は主宰の本谷有希子一人の「劇団、本谷有希子」は出演者は全員客演とあって、そのこだわりのキャスティングにはいつも注目が集まる。

 今回は当初、黒沢あすかが主役の女教師「里見」を演じることとなっていたのだが、初日まで1カ月を切ったところで体調不良のため降板。代役にはなんと菅原永二が起用された。大ピンチのはずなのだが、女性の主役に男性を起用するという大胆な試みに、ついつい「見たい」という興味をそそられる。

 出演者変更に伴う払い戻しはあるようだ。黒沢ありきでチケットを買った人もいるだろうからそれもやむなしだが、通常だったら見られないレア感たっぷりな作品になることは間違いないだけに、払い戻しなんて野暮なことはしないでそのまま見にいくべき。

【日時】10月2日(火)〜23日(火)(開演は月〜土19時、日14時。木曜は14時の回あり。ただし4日(木)、8日(月)、23日(火)は14時の回のみ。7日(日)は19時開演。9・15・16日休演。開場は開演30分前。当日券は開演1時間前から発売)【会場】東京芸術劇場 シアターイースト(池袋)【料金】全席指定 5800円/ヤングチケット3500円【問い合わせ】ヴィレッヂ(TEL:03-5361-3027=平日12〜19時 〔劇団HP〕http://www.motoyayukiko.com/)【作・演出】本谷有希子【出演】菅原永二、美波、佐津川愛美、松井周、片桐はいり