STAGE 「不寛容」をテーマに”今”を描く
虚構の劇団『イントレランスの祭』
鴻上尚史が自身の演劇観を若い俳優と共有しつつ作品を作り上げていくために、そして鴻上尚史が「いま」描きたいものを描くために旗揚げしたのがこの虚構の劇団。今年で5年目を迎えるのだが、現在のさまざまな事象を切り取った問題作を次々と上演してきた。
そんな鴻上が今回選んだ作品のテーマは「不寛容」。
「社会」「学校」「家族」「友人」「コミュニティー」「世間」といった我々を取り巻く枠組みと、個人のアイデンティティの不和が生み出す現代の歪みから発生する事件が後を絶たない現在。その原因は「受け入れない気持ち」とか、「過剰な防衛本能」といった、まさに「不寛容」を起点とする感情から生まれている。
なるほど「不寛容」というキーワードで日々のニュースを眺めると、いつもとは違って見えたり、見方が全然変わったりする。常に新しい視点でものを眺めるきっかけをくれる鴻上と虚構の劇団。さて、このテーマのもとどのように“今”が描かれるのだろうか。
今回は、今年4月には鴻上の手を離れ、木野花との番外公演を経験した劇団員たちに新人劇団員も加わり、着実にパワーアップしたキャストにも期待が高まる。
【日時】10月30日(火)〜11月11日(日)(開演は平日19時、土14時/19時、日14時。8日(木)は14時の回あり。6日休演。開場は開演30分前。当日券は開演の1時間前)【会場】シアターサンモール(新宿)【料金】全席指定 前売・当日とも4500 円【問い合わせ】サードステージ(TEL:03-5772-7474=平日12〜18時 〔劇団HP〕http://kyokou.thirdstage.com/)【作・演出】鴻上尚史【出演】小沢道成、小野川晶、杉浦一輝、三上陽永、渡辺芳博、大杉さほり、伊藤祐輝、富山恵理子/古河耕史