『GLORY 8 TOKYO -65kg SLAM』で久保が優勝

『GLORY 8 TOKYO -65kg SLAM』が3日、東京・有明コロシアムで開催され、65キロ級の世界トーナメントで久保優太が決勝で野杁正明を破り優勝した。
 組み合わせ抽選会でお互いに「決勝での対戦」を誓い合った2人がその約束を果たした。しかし試合は思わぬ方向へ…。
 1Rから積極的に打ち合う両者は互角の攻防を繰り広げた。残り10秒のコールの後、久保は終了間際に左バックスピンキックを放つ。これが野杁の下腹部をかすめるローブローに。1回戦のリアム・ハリソン戦でかなりハードなローブローを食らっている野杁はまたもや悶絶。もちろんラウンド間のインターバルでは回復せず、2R開始後も回復のため10分以上も試合は中断された。
 1R終了時点で5人のジャッジのうち3人が10-9で野杁を支持しており、ここで試合続行不可能となれば野杁の勝利となる。しかし世界トーナメントの決勝を不完全燃焼で終わらすわけにはいかない、とばかりに野杁は立ち上がり試合は続行。
 続行する以上は久保も容赦はしない。前蹴り、ヒザ蹴りで野杁のボディーを攻め立てる。2Rを有利に進めた久保。3Rはお互い距離が詰まりクリンチが目立つ展開に。残り1分で両者に注意が与えられ、改めて対峙した瞬間、久保が左フックでダウンを奪った。立ち上がり最後のラッシュをかける野杁だが、非情のゴング。判定で久保が世界王者に輝いた。

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 2部構成で行われたこの日、『Road to GLORY JAPAN -85kg』では日本のトップクラスの4選手による85キロ級のトーナメントが開催された。マグナム酒井と清水賢吾の間で決勝が行われ、清水が判定で勝利を収め、世界トーナメントへの出場権を獲得した。

 序盤はテクニックで勝る酒井がペースを握る。しかし2R、清水が逆転の右ハイキック一閃。酒井からダウンを奪い、形勢は一気に逆転。3R、後がない酒井は距離を詰めて前へ出るが、清水はヒザで迎撃。きっちりポイントを押さえ、ジャッジ2人が30-27をつけ、2-0で勝利を収めた。