STAGE 共通点はとにかく独創的であるということ

あひるなんちゃら『ライクアプラスチック』

 舞台上ばかりではなく、すべての面において力むことなく淡々とした印象を与える彼らがこのたび初めて力んで、ザ・スズナリで公演を打つ!!のだと思って聞いてみたら「一度スズナリでやってみたかったから…」という答えが返ってきた。
 やってみたかったからってできる劇場でもないのだが、こう言われてしまうと「ずいぶんスズナリもまったりしているな〜」なんて思ってしまいそうだが、多分そんなことは絶対にない。

 今回は、人気があるわけでもなく、ないわけでもなく。天才と評価されるわけでもなく、凡才と評価されるわけでもなく。アイデアが湯水のようにあふれ出るわけでもなく、全く出てこないわけでもない、そんな漫画家の、なんでか楽しい日々を悩まず描く、脳天気な70分。

 ふだんよりちょっぴりキャパが広いんで今回は3日間だけ。やっぱりここでも力まない。

【日時】7月19日(金)〜 21日(日)(開演は金15時/20時、土15時/19時、日15時/18時。開場は開演30分前。当日券は開演の45分前)【会場】ザ・スズナリ(下北沢)【料金】全席自由(受付時に整理券を配付)予約あり1980円、予約なし 2480円/学生割引 各料金から1000円引き【問い合わせ】あひるなんちゃら(TEL:03-5945-3533[HP]http://www.ahirunanchara.com/)【脚本・演出】関村俊介【出演】篠本美帆、根津茂尚/澤唯(サマカト)、三瓶大介、伊達香苗(MCR)、永山智啓(elePHANTMoon)、生見司織、松木美路子、三枝貴志(バジリコFバジオ)、宮本奈津美(味わい堂々)

風煉ダンス『レーニン伯父さん』

 1990年の旗揚げ以来、大掛かりで独創的な舞台美術、生演奏を取り入れた音楽、さまざまな分野のアーティストとのコラボレーションといった、既製の劇団とは一線を画した作品を作り続ける風煉ダンス。

 そのときにやりたいことをやりたいようにやる、といった、スタイルゆえに、長い沈黙の時代もあったのだが、ここ数年はコンスタントに作品を発表するようになった。

 今回はロシアの革命家レーニンがモチーフ。でも出てくるのはレーニンのそっくりさん。歴史上のビッグネームを引っ張り出しながらも、ここで描くのは現代日本の家族の姿。

 一昨年にはリア王を風煉色に染め、震災後の風景を描き切った。今回はレーニンを使ってどんな風景を見せてくれるのか。

【日時】7月25日(木)〜31日(水)(開演は木月19時、金20時、土日12時/16時、火13時/19時、水13時。開場は開演30分前。当日券は開演の1時間前)【会場】日暮里d−倉庫(日暮里)【料金】日時指定・全席自由・整理番号付き 前売一般3800円、学生2500円/当日一般4000円、学生2800円【問い合わせ】風煉ダンス(TEL:080-3939-2020 [HP]http://furen-dance.info/)【作】林周一【演出・美術】笠原真志【出演】滝川京子、御所園幸枝、後藤恭徳、林周一、山内一生、河内哲二郎、堀井政宏、飯塚克之、鈴木光介、吉田佳世、溝口明日美、佐々木潤子