STAGE 「男3人」でもこんなに違うとは…

親族代表 THE LIVE vol.10『第三次性徴期』

 すっかり個々の活動が忙しくなってしまって、3人揃っての“本公演”は2009年以来となる親族代表。

 特定の作家や演出家を持つわけではなく、そのときフィーリングの合った演出家を呼び、脚本も複数の外部の脚本家に依頼する形で、1回の公演で5〜6本のコントを上演する。脚本提供もなぜかケラリーノ・サンドロヴィッチ、福原充則といった豪華な顔ぶれが並ぶ。今回は五反田団の前田司郎の名前まで。

 そのコントのスタイルは、勢いに任せた笑いではなく、“役者”の3人が緻密な演技で作り上げる「真顔コント」と呼ばれる独特のもの。

 まあ「役者だってコントやるじゃない」とか「真顔コント?何それ?」と思う人には「この写真を見てください。こんな感じです」としか説明のしようがない。

 今回はゲストにナイロン100℃の峯村リエ。ゲストまで豪華。

【日時】8月8日(木)〜18日(日)(開演は平日20時、土15時/19時、日15時。開場は開演30分前。当日券は開演の1時間前)【会場】ザ・スズナリ(下北沢)【料金】全席指定 前売・当日共 4000円/喪服割引(喪服で来場)500円【問い合わせ】イマジネイション(TEL:03-6325-0302=平日11〜19時[HP]http://shinzoku.com/)【演出・脚本】佐々木充郭(バジリコ・F・バジオ)【脚本】ケラリーノ・サンドロヴィッチ(ナイロン100℃)、ブルー&スカイ、前田司郎(五反田団)、川尻恵太(SUGAR BOY)、福原充則(ピチチ5)【出演】嶋村太一、竹井亮介、野間口徹/〈ゲスト〉峯村リエ(ナイロン100℃)

関西テレビ放送開局55周年記念舞台『ART』

 この『ART』という作品はフランスの劇作家ヤスミナ・レザによって1994年に発表後、各国で翻訳・上演されさまざまな賞を受賞する名作。

 ある日、セルジュは「白いキャンバスに白い線の入った絵」を数百万払って買ってきた。それを理解できないマルクはその絵を「クソだ」と非難し、イヴァンは2人に挟まれ困惑するばかり。そして15年来の親友の間で速射砲のような口喧嘩が繰り広げられる。この3人の友情は果たしてどうなってしまうのか…。

 日本では1999年に市村正規、平田満、益岡徹、2001年には益岡に代わって升毅という3人で上演された。今回は萩原聖人、山崎裕太、須賀貴匡がこの濃密な会話劇に挑む。

 今年5月には青いキャンバスに白い線が1本入っているだけというアメリカの現代美術家バーネット・ニューマンの絵が約44億円で落札されるというニュースがあったばかり。このどうにもはっきりしない“芸術の価値”というものはふだん我々の会話にも上ることの多い話題。いろんな角度から楽しめそうな作品だ。

【日時】8月17日(土)〜25日(日)(開演は土日13時、平日19時。水曜15時の回あり。開場は開演30分前。当日券は開演の1時間前)【会場】東京グローブ座(新大久保)【料金】S席6800円/A席5600円【問い合わせ】サンライズプロモーション東京(TEL:0570-00-3337=10〜19時 [HP]http://www.ktv.jp/art/index.html)【作】ヤスミナ・レザ【演出】千葉哲也【出演】萩原聖人、山崎裕太、須賀貴匡