ART 視点を変えると新たな姿が見えてくる

岩合光昭写真展「ネコライオン」
東京都写真美術館 8月10日(土)〜 10月20日(日)

 世界を舞台に活躍を続ける動物写真家・岩合光昭。野生動物の知られざる姿を数多くとらえてきた一方で、ネコやイヌなど人の身近にいる動物にもカメラを向け、多くの人を魅了している。

 多岐にわたる取材対象の中でも、とくに多くの時間を割いて撮影を継続しているのが、ネコとライオンだという。岩合いわく「ネコは小さなライオンだ。ライオンは大きなネコだ」。同じネコ科でありながら、その大きさも生活環境もまったく異なるネコとライオン。それでも確かに、どこか似ている…。本展では岩合がとらえた、人間と共生するネコと野生に生きるライオンの姿を、約180点の作品で紹介。共通点や違いを見つけながらも、つながりを感じることができるはず。見終わった後は、ネコたちの中に“野生”を感じるようになるかも?

【時間】10〜18時(木金は20時まで。ただし8/10〜9/29までの木金は21時まで。入館は閉館の30分前まで)【休】月曜(月曜日が祝日の場合は開館し、翌火曜日休館)【料金】一般 800円/学生 700円/中高生・65歳以上 600円 【問い合わせ】03-3280-0099【交通】JR恵比寿駅 東口より徒歩約7分(動く通路使用)。恵比寿ガーデンプレイス内【URL】http://syabi.com

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寺山修司 展「ノック」
ワタリウム美術館 開催中〜10月27日(日)


 昭和を代表する“創作者”寺山修司(1935-1983年)。詩人、劇作家、演出家、小説家など、多岐にわたる分野で才能を発揮し、時代の寵児として注目を集める一方で、誰よりもアナーキーで実験的な活動に力を注いだ創作者でもあった。1983年、寺山は47歳という若さでこの世を去り、その真意が多くは語られぬままとなっている作品も少なくない。

 本展のタイトルは、寺山が1975年4月19日に阿佐ヶ谷で行った30時間の市街劇「ノック」から。“突然、地域住民の玄関の扉をノックする”という内容だった同作にこめた寺山の真意を、映像や多数の未発表資料などによって詳細に検証する。また、当時、寺山の劇団「天井桟敷」が行った多数の海外公演が高く評価された点にも注目し、改めてその魅力に迫る。

 寺山は何を目指し、書を捨て街へ出ていったのか。その謎を現代の視点から探ろうという、見逃せない展覧会だ。

【時間】11〜19時(水曜は21時まで)【休】月曜(9/16、9/23、10/14は開館)【料金】大人1000円 学生(25歳以下)800円 ※会期中何度でも入場できるパスポート制チケット【問い合わせ】03-3402-3001【交通】地下鉄 銀座線 外苑前駅より徒歩8分【URL】http://www.watarium.co.jphttp://www.watarium.co.jp