STAGE 「ほのぼの」にもいろいろな種類がある
ラッパ屋『ダチョウ課長の幸福とサバイバル』
1983年に早稲田大学の「演劇集団てあとろ’50」出身のメンバーが集まり、鈴木聡を主宰に「サラリーマン新劇喇叭屋」という劇団が旗揚げされた。1993年から現在の「ラッパ屋」となるのだが、なんやかやで今年で結成30周年、第40回公演と根強い人気を誇っている。
「大人が楽しめる芝居づくり」を標ぼうしているだけあって、作風は「おまぬけなコメディーだが、キュンときてズンとくる」といった、ほのぼのとしながらほろりとさせられるもの。年を重ねても公演に足を運び続けるファンが多いのも納得だ。
今回のタイトルの「ダチョウ課長」というのは「ダサい課長」のこと。タイトルだけで30〜40代の大人の観客がシンパシーを感じる情景が浮かぶ。
ちなみに主宰で作・演出の鈴木はもともとコピーライターも務めているだけあって、過去作品のタイトルを眺めるだけでも相当楽しい。
【日時】11月1日(金)〜 10日(日)(開演は平日19時、土14時/19時、日14時。4日(月・祝)は14時開演。6日(水)は14時の回あり。開場は開演30分前。当日券は開演の1時間前)【会場】紀伊國屋ホール(新宿)【料金】全席指定 前売・当日とも2〜4日14時と7〜10日は4800円、1〜2・5日19時と6日は4300円/エコノミー券2800円(当日引換券。平日の回のみ・枚数限定・年齢制限なし)【問い合わせ】ラッパ屋(TEL:080-5419-2144=12〜19時 [HP]http://rappaya.jp/)【脚本・演出】鈴木聡【出演】おかやまはじめ、俵木藤汰、木村靖司、中野順一朗/ラサール石井、小林健一、ともさと衣/三鴨絵里子、岩橋道子、弘中麻紀、大草理乙子、岩本淳、浦川拓海、宇納佑、武藤直樹、福本伸一、熊川隆一
鳥公園『カンロ』
三鷹市芸術文化センターが今後の飛躍が期待される若手劇団をチョイスして送る名物企画「MITAKA“Next”Selection」2013年の第3弾。
鳥公園は作・演出家の西尾佳織と俳優・デザインを担当する森すみれによる演劇ユニット。
2011年にはフェスティバルトーキョーの公募プログラムに参加し、今年9月に行われた東京芸術劇場の芸劇eyes番外編・第2弾『God save the Queen』にも選ばれるなど、最近注目を集めるユニットだ。
その作品は「正しさ」から外れながらも確かに存在するものたちに、少しトボケた角度から、柔らかな光を当てようと試みる。
今回は「何かを、誰かを、“とうとい”と感じることについての作品」とのこと。独特のテンポの台詞回しとどこか間抜けでチャーミングな俳優たちの佇まいに、ちょっとホッとさせられる。
【日時】10月25日(金)〜11月2日(土)(開演は平日19時30分、土日15時。26日(土)は19時の回あり。30日(水)、1日(金)は15時の回あり。2日(土)は15時の回のみ。月曜休演。開場は開演30分前。当日券は開演の1時間前)【会場】三鷹市芸術文化センター 星のホール(三鷹)【料金】全席自由席・日時指定・整理番号つき 一般 前売2500円、当日2800円/学生 前売・当日とも2000円/高校生以下 前売・当日とも1000円/早期割引(25〜27日)、平日マチネ割引(30・1日)各料金から300円引き【問い合わせ】三鷹市芸術文化センター(TEL:0422-47-5122 [劇団HP]http://bird-park.info/)【作・演出】西尾佳織【出演】森すみれ(鳥公園)、浅井浩介(わっしょいハウス)、伊藤俊輔(ONEOR8)、 笹野鈴々音、武井翔子、実近順次、鳥島明(はえぎわ)