ART 耳を澄まして。空を見上げて。

松本秋則展 水の劇場 水滴の音(ね)2013.10.29-11.13
ストライプハウスギャラリー
10月29日(火)〜11月13日(水)

 不思議な楽器を製作し、その楽器が奏でる“音”そのものもアート作品にしてしまう、造形作家・松本秋則の展覧会。

 松本秋則は、1980年ごろから音の出る作品=サウンドオブジェを創作してきた。その作品は、人力や電力だけでなくときに風や水の力で、自動演奏するというユニークなもの。これまで、ギャラリーや美術館だけでなく野外でも、不思議な音色を響かせてきた。オブジェの素材には竹が使用されることが多く、何かが仕掛けられていそうな不思議な形もチャーミングだ。今回の展覧会では、ギャラリーを閉め切って、つるした氷から水盤へと滴る水滴の音を聞くというもの。照明の温度で解けないよう、抑えられた光の中に浮かび上がる氷の塊が、音を奏でながら、少しずつ形を変えていく…。水滴がどんな音を奏でるのか、それはその場にいる人間にしか分からない。“不思議美術家”松本秋則の醍醐味を、感じてみよう。

【時間】11時〜18時30分【休】日、祝【料金】入場無料【問い合わせ】03-3405-8108【交通】地下鉄 六本木駅 徒歩4分【URL】http://striped-house.com/

廣瀬智央「ケルビーノ」展
8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Gallery 開催中〜11月11日(月)

 ミラノと東京を拠点に活動する現代アーティスト・廣瀬智央の展覧会。廣瀬智央は1963年東京都生まれ。1989年多摩美術大学卒業後、1997年ミラノ・ブレラ美術アカデミーを修了し、現在もミラノと東京を拠点に活動している。これまでには『レモンプロジェクト 03』(1997年、ザ・ギンザアートスペース)、『2001』(2000年、広島市現代美術館)といった個展の他、昨年開催された『混浴温泉世界 2012』でも注目を集め、今月オープンしたアーツ前橋でも『遠い空、近い空:空のプロジェクト』を展示中。

 本展のタイトル『ケルビーノ』はイタリア語で自由に天と地を往来する“知天使”の意。長年、異文化に触れ続けている廣瀬にとって、空はどこでも見上げられる日常の鏡のようなものなのかもしれない。本展では『空のシリーズ』の写真作品の他、『夜のシリーズ』を披露。さらに、空への想いが結晶になったような『BLUE BOX』、宇宙の縮図ともいえる『Beans Cosmos』なども展示する。

【時間】11〜20時【休】会期中無休【料金】入場無料【問い合わせ】03-6434-1493 【交通】東急東横線、田園都市線、東京メトロ副都心線 渋谷駅 15番出口直結 渋谷ヒカリエ8F【URL】http://www.hikarie8.com/artgallery/