ピンターの作品を長塚圭史が手がける
葛河思潮社『背信』
阿佐ヶ谷スパイダースの長塚圭史のソロプロジェクトである葛河思潮社。立ち上げ以来、三好十郎の戯曲を上演してきたのだが、今回はハロルド・ピンターの『背信』を上演する。
ピンターはイギリスの劇作家で、映画の脚本も手がける。『フランス軍中尉の女』『日の名残り』と聞けば、ちょっとは身近な感じがするかもしれない。
彼の作品は表面上はシンプルな劇構造を取りながら、その内側に凝縮された強い圧力を持つ感情が秘められているといったもの。その作品を多く手がけるデヴィッド・ルヴォーに言わせると「ピンターの作品は日本で上演するのに適している」のだそうだ。
『背信』は1人の女と2人の男による不倫劇。劇が進むにつれて時間が逆行していくという構造を取る。観客には劇が進み、時間がさかのぼるにつれ結果に対するプロセスが提示されるのだが、その過程で「背信」という言葉の意味が揺らぎ始める…。
【日時】9月10日(水)〜15日(月・祝)(開演は水木19時30分、金〜月14時。開場は開演30分前。当日券は開演1時間前)【会場】KAAT神奈川芸術劇場〈大スタジオ〉(日本大通り駅)【料金】全席指定 一般 6000円/U−25(25歳以下)3800円、高校生以下 2000円 ※当日受付にて指定席チケット引換。当日要年齢・学生証確認・枚数限定。チケットぴあのみ取扱い。【問い合わせ】ゴーチ・ブラザーズ(TEL:03-6809-7125 [HP]http://www.kuzukawa-shichosha.jp)【作】ハロルド・ピンター【演出】長塚圭史【出演】松雪泰子、田中哲司、長塚圭史、ジョン・カミナリ ※9月18日(木)〜30日(火)に東京芸術劇場 シアターイーストでの上演あり。