ょっとシュールでちょっとミステリアス『運命の女』味わい堂々
2007年に宮本奈津美、浅野千鶴、岸野聡子という同世代の女子3人で旗揚げした劇団。客演を招いての本公演と劇団員3人のみで行うオムニバス公演という形態で昨年までコンスタントに公演を重ねてきたが、個性的なこの3人、最近では女優として外部から引っ張りだことあって、今回はお久しぶり約2年ぶりの本公演となった。
その作品は、悲しい時ほど笑ってしまう、楽しい時ほど涙が出てしまう、ひねくれているけれどより人間らしい、といった複雑な心情を描いている。題材的にはコントっぽいものからシュールな話、戦争といったちょっと考えさせられる話——といったら脈絡のないものに見えそうだが、彼女たちの成長とともに分野が広がっていったという感じ。
今回の物語の舞台は都内某所。主人公は友人を殺した女。しかし彼女はなぜ友人を殺したのか分からない。取り調べをする刑事もまた、彼女がなぜ友人を殺害しなければならなかったのか理解に苦しんでいた。2人の間には確かにそれっぽい理由はあった。しかし彼女が友人を殺さなければいけない本当の理由はまるで別のところにあったのだった。
ある女に人生を翻弄された主人公が、彼女と決別すべく、もがき苦しむお話。ちょっとシュールでちょっとミステリアス? それでいてクスッと笑える作品。
【日時】12月10日(水)〜14日(日)(開演は水金19時30分、木15時/19時30分、土15時/19時、日15時。開場は開演30分前。当日券は開演45分前)【会場】スタジオ空洞(池袋)【料金】日時指定・全席自由 前売2300円、当日2500円/学生割引 前売2000円 (要予約、受付にて学生証提示)【問い合わせ】味わい堂々(TEL:080-4007-5647 [HP]http://www.geocities.jp/ajiwaidou/)【作・演出】岸野聡子(味わい堂々)【出演】田中嘉治郎(リボルブ方式)、横手慎太郎(シンクロ少女)、加賀 凪、宮本奈津美(味わ い堂々)、浅野千鶴(味わい堂々)