会話劇の妙を楽しめる作品 ブルドッキングヘッドロック結成15周年記念公演 vol.26『1995』
ナイロン100℃の役者でもある喜安浩平が自ら作・演出を手がける劇団、ブルドッキングヘッドロックを旗揚げしたのが2000年。近年、喜安はナイロン100℃での役者としての活動はもとより、映画『桐島、部活やめるってよ』で日本アカデミー賞優秀脚本賞を受賞するなど、脚本家としての評価も高まっている。
その作品は「グロテクスな日常に、ささやかなおかしみを」をモットーに、現代の人間が抱えるさまざまな息苦しさを描きつつも、それゆえに発生してしまう、ささやかな“おかしみ”に着目したもの。作品によって軽めのタッチからやや息苦しい空気感まで変幻自在なのだが、共通するのは緻密な会話劇であるということ。
今回は1995年という時代をモチーフとした作品。この年は阪神淡路大震災、地下鉄サリン事件、女子高生文化の萌芽、『エヴァンゲリオン』の放送開始など、社会的にも文化的にも特徴のある時代。そんな中でも彼らが注目したのは「アイドル」。それも「アイドル氷河期」という現象。
表舞台に表れることのなかったアイドルグループの少女たち、それに無償の愛を注ぎ続けた男、かつてアイドルだった女を軸に1995年と2015年を行き来しながら壮大な偏愛の物語が展開される。
【日時】7月29日(水)〜8月5日(水)(開演は平日19時、土14時/19時、日13時/18時。※4日(火)は14時の回あり。5日(水)は13時/18時。開場は開演30分前。当日券は開演1時間前)【会場】ザ・スズナリ(下北沢)【料金】前売券(自由席)3600円、前売券(指定席)4200円/当日券(自由席)3900円、当日券(指定席)4500円/グループ割引(指定席・3名以上での予約。一人)3900円【問い合わせ】ブルドッキングヘッドロック制作部(TEL:070-5590-1731=12〜20時 [HP]http://www.bull-japan.com/)【作・演出】喜安浩平【出演】永井幸子、相楽樹/葛堂里奈、鳴海由莉、二見香帆、西山宏幸、篠原トオル、寺井義貴、猪爪尚紀、津留崎夏子、深澤千有紀、岡山誠、山口かほり、藤原よしこ、はしいくみ、浦嶋建太/山岸門人(劇団鹿殺し)、嶋村太一(親族代表)、岡田あがさ