会話劇の妙を楽しめる作品 Cucumber+三鷹市芸術文化センター presents 土田英生セレクション vol.3『算段兄弟』

「土田英生セレクション」というのは、普段はMONOで創作活動を行っている劇作家・演出家の土田英生が、自作を自身が望む俳優たちと創作するために2010年に立ち上げた企画。

 絶妙なチームワークの上で作られるMONOの作品が求心的で凝縮的であるとするなら、こちらは拡散的で遠心的。前のめりに見ていたものを、背もたれに背をつけて見てみると全然違うものが見えてきた、という感じ。

 3回目となる今回は1999年に『近松ゴシップ』というタイトルで初演されたものを大幅にリメイクした。

 自由奔放に結婚と離婚を繰り返した父を持つ5人の兄弟姉妹。彼らはみな母親が違っていた。父は死期を迎え、5人を呼び寄せる。怒り、遺産への期待、初めて会う「家族」への複雑な感情に戸惑いながらも探り合う5人だった。そして1年後、一周忌法要に再び集まった彼らは、自分たちに流れる「血」の底知れなさに直面することとなるのだった。

「家族」という最小の共同体が壊れて久しい現代日本に送る、おかしくて切なくて、ちょっと怖い「家族ごっこ」の物語。
「血縁」ってなに?とか「家族」ってなに?とか、ちょっと考えさせられるかも。

【日時】7月31日(金)〜8月9日(日)(開演は火水金19時30分、木日15時、土15時/19時。月曜休演。開場は開演30分前。当日券は開演1時間前)【会場】三鷹市芸術文化センター 星のホール(三鷹)【料金】全席自由 一般前売3000円、当日3500円/学生2000円(前売・当日とも)/高校生以下1000円(前売・当日とも)/早期観劇割引(31〜2日)と平日マチネ割引(6日)は一般のみ各300円引き【問い合わせ】三鷹市芸術文化センター(TEL:0422-47-5122 [HP]http://mitaka.jpn.org/)【作・演出】土田英生【出演】村岡希美(ナイロン100℃)、竹井亮介(親族代表)、本多力(ヨーロッパ企画)、もたい陽子、七味まゆ味(柿喰う客)、尾方宣久(MONO)/土田祐太、渡辺啓太(東京サムライガンズ)、大村わたる(柿喰う客)、高橋明日香(kitt)、石丸奈菜美