黒島結菜 注目度上昇中のなか『虹とマーブル』で舞台に初挑戦!
『ごめんね青春!』、さらには大河ドラマ『花燃ゆ』と話題のドラマに立て続けに出演する一方で、主演・出演映画も続々公開中。『カルピスウォーター』のCMでもフレッシュな笑顔を振りまく、黒島結菜。注目度がぐんぐんと上昇しているなかで、『虹とマーブル』で初めて舞台に挑戦する。「こんなに早く舞台に挑戦するとは思わなかった」と、稽古に臨む彼女にインタビューした。
「写真を撮られるのって難しいです。どんなポーズをしたらいいか分からなくって…」
シャッターが切り続けられるなか、黒島結菜は照れたような笑顔を見せた。テレビや映画館で見てきた、きりっとした表情とはまた違う、ありのままの表情。その魅力にただただ引き寄せられる。
デビューのきっかけは、ウィルコム沖縄のイメージガールコンテストで『沖縄美少女図鑑賞』を受賞したこと。バドミントンで汗を流していた高校生だった彼女の魅力は、2013年の年末、NTTドコモのCM「想いをつなぐ篇」でSPICY CHOCOLATE の楽曲『ずっと feat. HAN-KUN & TEE』とともに全国へ伝わった。
その後は、数々のドラマや映画などに出演。『ごめんね青春!』の生徒会長や、大河ドラマ『花燃ゆ』での高杉晋作の妻・雅役など、ドラマだけでもさまざまな作品に取り組んでいる。「演技のレッスンを始めて、演じるのが楽しいって思うようになったんです。今もそれが続いている感じなんですよね」と、本人は言う。
そんななかで初舞台も決定。倉持裕が作・演出の舞台『虹とマーブル』で、8月22日に幕開けする。
「いつか機会があるのなら舞台もやってみたいって話していたんですけど、まさかこんな早くに実現するとは思いませんでした。私のなかで、25歳ぐらいかなって勝手に思っていたんです」
1960~80年代の戦後から高度成長時代に至る日本で、成り上がっていく男の姿と、男を巡るさまざまな人たちの姿を描く。成功、出世、失敗、金、女…。ドラマティックな作品だ。黒島は、小出恵介演じる主人公とひかれあい、彼の手腕によって銀幕のスターに押し上げられていくヒロイン、芹沢蘭を演じる。
「自分自身とわりと近いところがある役だなって思いました。私、もともと普通に高校生をやろうと思っていたし、女優を目指していたわけでもなくて、チャンスや周りの方にも恵まれて、流れで今の仕事ができているみたいなところがあるんです。そこが似てるかなって。ただ30代まで演じるという経験が初めてですし、スターに駆け上がっていくなかで、結婚したりいろいろなことがあるようなので、変化みたいなものを見せることができたらって思います」
「…小出さんの役はガツガツしているけど、私は自由な感じの女性かなっていう印象です。でも、結果落ち着きそうな役どころなのかなあ」と、本人は蘭に想いを馳せる。
「蘭がどんな女性なのか、稽古をしていくなかで、出演者の方々や、倉持さんと相談しながら作っているところです。舞台に限ったことではないんですが、役を作り込んだうえで臨んだほうがいいこともあるとは思うんですけど、私の場合は作りすぎちゃうとそこから抜けられなくなっちゃうことがあるので、最低限の準備はしたうえで、現場で話をしながら作っていくことが多いんです。そういう意味では、これまでやってきた感じと同じように進んでいるのかもしれないですね。今回の舞台にあたって準備したことを挙げるなら……ボイストレーニングかな。ずっと声が小さいと言われ続けてきたので、いつか舞台をやってみたいっていう話をマネジャーとした1年ぐらい前から始めました。その成果が出ているかは自分では分からないんですが、大河ドラマの芯の強い声が出せているのは、そのおかげかもしれないです。ただ、舞台でそれが発揮されるかは…まだ分からないですね。お稽古をして、舞台に立ってみないと分からない(笑)」
初めての舞台で不安も多い。
「舞台のことは何も分からないですし、カメラの前ではなくお客さんの前で演技するという緊張もありますけど、楽しんでやろうと思っています。『ストレイヤーズ・クロニクル』で共演した岡田将生くんは、“大変だけどすごい楽しいハマる!”って話してたし、有村架純ちゃんはお客さんの雰囲気で毎回全然違うって話していたんです。この舞台を終えた時、自分がどうなるかが楽しみです。……もう絶対やりたくない!って思ってたらどうしよう(笑)」
初日も迫ってきた。
「舞台は1カ月かけて場面を繰り返し稽古をして、初日を迎えても毎日公演がある。お芝居を深く突き詰めてできるんじゃないかなって思います。私の夏休みはこの舞台ですね。お休みがないのはいいんですけど、しいて言うなら沖縄に帰れないのが残念……でも夏は暑いし、いいか! そう思うようにします…(笑)」
大河ドラマの撮影も一段落し、4月から通い始めた大学も夏休みに入った。舞台に集中する環境も整った。稽古、公演を通じて、黒島も女優として成長しそうだ。
「私、飽きられない女優さんになりたいんです。いろんな役が演じられて、“あの時のあの人が今はこんな人”みたいになる、そういうのいいなあって。そのために、いろんなことを見たり経験したい。旅行するとか…なかなかできないんですけどね。今は、学校にいろんな人がいるので、なんとなく見ちゃってます。演技の参考にするとかいうのではなくて、癖とか、動きとかでその人が何を思ってるんだろうって考えるんです、心理学みたいな」
こちらは、黒島の動きをしっかり見たい。(本紙・酒井紫野)
[作・演]倉持裕 [出演]小出恵介、黒島結菜、木村了/小林高鹿、ぼくもとさきこ、玉置孝匡/小松和重、ともさかりえ【日程】8月22日(土)~9月6日(日) 火・木・金18時30分開演、水・日13時開演、土(22日を除く)13時開演/18時30分開演。22日は18時30分のみ。月曜休演。【会場】世田谷パブリックシアター【料金】S席7500円、A席5500円、U-25チケット(25歳以下対象、当日指定券引換、枚数限定、要身分証明書)4500円 ※全席指定、税込【問い合わせ】㈱森崎事務所 M&Oplays 03-6427-9486(平日11~18時)【URL】http://mo-plays.com/nijimarble/http://mo-plays.com/nijimarble/