K-1の武尊とHIROYAが参戦

年末、大晦日の「RIZIN FIGHTING WORLD GRAND-PRIX 2015 さいたま3DAYS」

 かつて日本には「大晦日=格闘技」という時代が確かにあった。2003年には地上波テレビの3局が放送するほど。しかし、その中心を担ったPRIDE、DREAMを系譜とする大晦日の格闘技イベントは2012年を最後に途絶えた。

 そんななか、今年の10月8日、榊原信行氏、髙田延彦氏を中心とした旧PRIDEのスタッフが集結。「RIZIN FIGHTING WORLD GRAND-PRIX 2015 さいたま3DAYS」(12月29〜31日、さいたまスーパーアリーナ)の開催を発表した。そして、2012年に引退したエメリヤーエンコ・ヒョードルの復帰戦、未知の強豪たちによるヘビー級トーナメント、かつて大晦日を盛り上げた桜庭和志、青木真也、高谷裕之らの参戦、シュートボクシングのRENAとアンディ・サワー、元大関の把瑠都、山本アーセンの総合格闘技デビュー、曙vsボブ・サップの12年ぶりの再戦とさまざまなカードが実現することとなった。

 そのどれもが昨今のUFCを頂点とする競技性に重点の置かれたマッチメークとはひと味違う、戦う“意味”と“意義”のあるカードばかり。

 そして、その最後のピースともいえるK-1ファイターの参戦が8日発表された。新生K-1は2014年の再始動以降、軽量級のスピーディーで破壊力のある試合で新しいファンのハートをがっちりつかみ、代々木競技場第二体育館に毎回超満員の観客を集めるほどに復活を果たした。今回は−55kg王者の武尊とHIROYAが参戦。会見では8年前にK-1甲子園で大晦日を経験しているHIROYAは「ここに戻ってくることができて幸せ。新生K-1の魅力を伝えられるようしっかり準備していきます」、武尊は「武尊の試合が一番面白かったと言われるような試合をしてRIZINを食ってやりたい」とそれぞれ決意を語った。