年末だろうが成人式だろうが芝居は上演されるのだった 劇団鹿殺し 活動15周年記念公演『キルミーアゲイン』
関西学院大学で演劇をしていた、座長で演出を担当する菜月チョビと劇作家の丸尾丸一郎を中心に劇団を立ち上げたのが2000年。来年、鹿殺しは15周年を迎える。
当初は関西で活動を続けていたが、2005年に東京に拠点を移す。劇団員全員で一軒家に住み、東京ではまだまだ知名度が低い彼らは、演劇公演のかたわら路上パフォーマンス、ライブハウスへの出演など、さまざまな場所で表現活動を続けた。
名前からキワモノっぽくとらえられることもあったが、丸尾の手による物語は情緒的で深く人間の感情を描くもの。そこにオリジナルの音楽をふんだんに使った演出が加わり、独自のエンターテインメントを構築した彼らの作品はやがて多くの観客の目に留まるようになり、人気劇団に数えられるまでに成長した。
そのなかで丸尾は岸田戯曲賞に最終ノミネートされるなど、劇作家としての地位を確立。菜月は外部公演での演出の依頼も増え、2013年には文化庁新進芸術家海外派遣制度でカナダに派遣されるなど、一定の評価を得るに至った。
今回は15周年の幕開けとなるこん身の新作。演劇にどっぷりつかった彼ららしく、演劇の現場を題材としたもの。
ここで立ち止まることなくより高みを目指す彼らの挨拶代わりの作品だ。
【日時】2016年1月9日(土)〜20日(水)(開演は平日19時、土14時/19時、日祝14時。※9日(土)と10日(日)は19時、20日(水)は14時開演。12日休演。開場は開演30分前。当日券は開演1時間前)【会場】本多劇場(下北沢)【料金】全席指定 前売・当日共4900円/学生券3500円(劇団公式サイトにて一般発売以降取り扱い。劇場受付にて学生証提示。枚数限定)【問い合わせ】オフィス鹿(TEL:03-6804-0064 [劇団HP] http://shika564.com/ )【作】丸尾丸一郎【演出】菜月チョビ【音楽】入交星士×オレノグラフィティ【出演】菜月チョビ、丸尾丸一郎、オレノグラフィティ、橘輝、鷺沼恵美子、浅野康之、近藤茶、峰ゆとり、有田杏子、椙山聡美、木村さそり、メガマスミ/大東駿介/細貝圭/河野まさと(劇団☆新感線)ほか