今週の“人” 小林節「国民怒りの声」代表(2016.5.6〜2016.5.19)
(写真:つのだよしお/アフロ)
憲法学者の小林節慶応大名誉教授(67)が9日、東京都内で記者会見し、夏の参院選に向けて政治団体「国民怒りの声」を設立し、代表として自ら比例代表に出馬する意向を表明した。安全保障関連法廃止や改憲阻止、言論の自由の回復などを訴えて安倍晋三政権の打倒を目指し、民進党や共産党でもない「第三の旗」(小林氏)として無党派層への浸透を図る。
具体的な政策では米軍普天間飛行場の県内移設反対や原発廃止なども掲げた。
公職選挙法で政党に準じた選挙活動ができる「確認団体」となるためには候補者10人の擁立が必要だが、14日に開かれた設立報告会で小林氏を含め候補者10人を擁立する方針を示した。5人は著名人とし、残り5人はインターネットで公募するという。
小林氏は当初、参院選に向けて民進党などの野党間で比例代表の統一名簿方式の実現を訴えていたが、同党執行部に拒否され、政治団体設立に切り替えた。野党各党からは「バラバラに票が散ってしまうことはないか」(民進党の小川敏夫参院幹事長)などと票が割れることへの懸念の声があがっている。