報告書は出てきたものの…

2016.9.23?2016.10.6 NEWS HEADLINE<PHOTO OF THE WEEK>
9月30日の定例会見で報告書を公表した小池氏(写真:Rodrigo Reyes Marin/アフロ)

 東京都の小池百合子知事の就任後初となる都議会定例会が9月28日、開会した。小池知事は所信表明で、豊洲市場の主要施設下で盛り土が行われていなかった問題について「何を隠したのか。原因を探求する義務が、私たちにはある」と述べ、全容解明への決意を示した。30日には調査報告書を公表。定例会見で「今回の報告書で終わりにするのではなく、さらに精査する」とし、内部告発などの受け皿となる公益通報制度を近く整備する考えを示した。その後に中西充副知事、東京都中央卸売市場長の岸本良一氏、同次長の澤章氏らによって自己検証報告書の詳細が説明された。平成23年8月18日の新市場整備部の部課長会で「地下にモニタリング空間を設置する方針を確認」したことが分かるなど、核心に迫りつつも結局「誰が」「なぜ」といった肝心なところになると玉虫色に。

 小池氏は5日の都議会の一般質問で「退職者も含めて懲戒処分などのしかるべき対応を取っていく」と、処分について初めて言及。そんななか、東京都の調査への協力姿勢を示していた元都知事の石原慎太郎氏が公開の場でのヒアリングに難色を示し、その報道が流れると「協力の意思に変わりはなく、戸惑っている」というコメントを発表。…みんなが戸惑っている。