独自の演出で魅せる 東京芸術祭2016 芸劇オータムセレクション『かもめ』

(撮影 KEI OGATA)

 東京2020オリンピック・パラリンピックはもとより、その先も見据え、芸術文化を通して世界へ東京の魅力を発信すべく、9月から開催されている「東京芸術祭」。今秋は舞台芸術フェスティバルを豊島区池袋エリアを中心に展開しているのだが、その中核となる東京芸術劇場は「芸劇オータムセレクション」という企画でさまざまな作品を上演する。

 この『かもめ』もその一環として上演されるもの。

 演出は西洋の古典を多く手掛けてきた熊林弘高。『かもめ』を演出するのは2回目で、前回同様、現実のかもめを出さないなど独自の演出で魅せてくれるようだ。

 物語は田舎の別荘で繰り広げられる芸術家やそれを取り巻く人々の複雑な人間模様を描いた群像劇。

 中心となる若い女優ニーナ役に満島ひかり、ニーナの愛をもてあそぶ小説家トリゴーリンに田中圭、劇作家を目指す青年トレープレフに坂口健太郎、トレープレフに片想いをする女マーシャに中嶋朋子、大女優アルカージナに佐藤オリエと若手からベテランまで多彩な顔ぶれがそろった。

【日時】10月29日(土)?11月13日(日)(開演は火水金19時、木土日14時。月曜休演。※29日(土)は18時開演。5日(土)19時追加公演。開場は開演30分前。当日券は開演1時間前)【会場】東京芸術劇場 プレイハウス(池袋)【料金】全席指定 S席8000円、A席6500円【問い合わせ】東京芸術劇場ボックスオフィス (TEL:0570-010-296=休館日を除く10?19時)[HP] https://www.geigeki.jp/ )【作】アントン・チェーホフ【翻訳・上演台本】木内宏昌【演出】熊林弘高【出演】満島ひかり、田中圭、坂口健太郎、渡辺大知、あめくみちこ、山路和弘、渡辺哲、小林勝也、中嶋朋子、佐藤オリエ