【KEY WORD で見るニュース】2016.10.7〜2016.10.20
有識者会議
天皇陛下が意向を示された「生前退位」への対応などを検討する安倍晋三首相の私的諮問機関「天皇の公務の負担軽減等に関する有識者会議」の初会合が17日開かれた。来月から始める専門家からのヒアリングを踏まえ、年明けにも論点をまとめる。有識者会議のメンバーは今井敬日本経済団体連合会名誉会長、小幡純子上智大学大学院法学研究科教授、清家篤慶應義塾長、御厨貴東京大学名誉教授、宮崎緑千葉商科大学国際教養学部長、山内昌之 東京大学名誉教授の6人。初会合で座長に経団連の今井氏を選出した。
抵抗3部作
ポーランド映画の巨匠アンジェイ・ワイダ氏が9日、死去。90歳。ワウダ氏は1926年、ポーランド・スバウキ生まれ。国立映画大学で学び、対独レジスタンス運動に参加した体験を基にした「世代」(1954年)で監督デビュー。「地下水道」(1956年)、「灰とダイヤモンド」(1958年)を加えた3作品は、同国の苦難の歴史を描く「抵抗3部作」として国際的な評価を得た。
二重国籍問題
民進党の蓮舫代表の日本国籍と台湾籍のいわゆる「二重国籍」問題で、国籍法に基づき日本国籍を選択する宣言をした時期について明言を避ける蓮舫氏に対して安倍晋三首相は13日の参院予算委員会で「自身の責任で、国民に証明する努力をしなければならない」と対応を批判。蓮舫氏は15日に都内の区役所に提出した台湾籍の離脱証明書が受理されなかったことを明らかにし、戸籍法に基づき「(日本国籍の)選択宣言をした」と述べた。選択の宣言は今月7日付。蓮舫氏はこれまで「昭和60年1月、17歳で日本国籍を取得した」と説明。台湾籍の離脱は「台湾人の父が手続きを終えたと思い込んでいた」と述べていた。金田勝年法相は18日の記者会見で、一般論と断りながら、「法律の定める期限後に日本国籍の選択宣言を行った場合、それまでの間、国籍法上の国籍選択義務14条に違反していた」と述べた。国籍法は20歳未満の人が二重国籍になった場合、22歳までの国籍選択を定めている。蓮舫氏の場合、国籍法違反の状態が25年以上続いていた可能性が高まっている。
全館10時消灯
大手広告代理店の電通に勤務していた高橋まつりさん=当時(24)=が過労自殺したことを受け、東京労働局の過重労働撲滅特別対策班などは14日、残業時間など従業員の労働実態を調べるため、労働基準法に基づき、同社を立ち入り調査。全社的に長時間労働が常態化している疑いもあるとして、名古屋、大阪、京都の各支社にも地元労働局が調査した。厚生労働省は18日には子会社5社にも立ち入り調査したことを明かした。
立ち入り調査を受けて、電通の石井直社長は、残業を減らし労務管理の方針を刷新するとした緊急メッセージを全社員に発信。これを受け、電通は社員の帰宅を促すため24日から午後10時に全館を消灯することを決めた。
世界の都市総合力ランキング
森記念財団・都市戦略研究所が平成28年版の「世界の都市総合力ランキング」を18日発表。8年連続で4位だった東京が初めて3位に躍進。訪日客の増加などで仏パリを抜いた。首位は英ロンドン、2位は米ニューヨーク。ランキングは文化・交流の他、経済、交通・アクセス、研究・開発など6分野で世界の主要42都市を評価している。