「GRANDSLAM 5」出場の伊藤「RIZINは所さんと2人で勝つことが目標」
「GRANDSLAM 5」(11月3日、東京・ディファ有明)と「ZST.47」(11月27日、東京・ディファ有明)に参戦する総合格闘技ZSTのフライ級王者・伊藤盛一郎が10月31日、所英男と公開練習を行った。
所は先日、「GRANDSLAM 5」でグラップリングルールで大澤茂樹と対戦することが急きょ決まっている。
この日は打撃とグラップリングのスパーリングを1Rずつ行った。
所はZST出身。伊藤自身、所を目標としていることもあって、グラップリングのスパーはZSTの試合を思わせるめまぐるしい動きとなり、ともに仕上がりの良さを見せた。
伊藤のこの異例の2連戦は年末のRIZIN出場を目指してのもの。3日に修斗の世界ランカーの内藤頌貴と総合ルールで対戦し、27日は上田卓央とグラップリングルールで対戦する。
スパー後の会見で伊藤が「試合当日に大暴れするだけ。5分×3Rですが、1Rで決着をつけてやろうと思っている。膠着しちゃうと試合が詰まらなくなるし自分らしくないので、スタートからノンストップでフィニッシュに持っていければ。必殺技はたくさんある。寝技でも立ち技でも、まだ出していない技もある」と意気込めば、所は「試合の3日前ということで心配していたんですが、減量も落ち着いたようでいつも通り動けていた。安心した。当日爆発すると思う。彼の持ち味は動物のような動き。最近は打撃と寝技がスムーズになったと見ていてもスパーリングをしても感じていて、どんどん強くなっている最中。勝村さんとすごくいい練習をしているんだなと感じている」と太鼓判を押した。
伊藤にとってはこの2連戦は今後の格闘家人生を占う意味でも、大きな試練となる。これまで数多くの修羅場をくぐってきた所は「僕の場合はここ一番で負けることが結構あったんですけど、それだけは気をつけてほしい(笑)。持っているものを出せばいいだけなので、余計なことを考えずにやってもらえれば」とアドバイスを送る。
一方、伊藤は「試合に負けてもいい試合というものはないと思っている。特にプレッシャーはない。年末のRIZINに向け、そしてZSTの王者として恥ずかしい試合はできない。3日も27日もきっちり勝つ。RIZINも出ることが目標なのではなくて、所さんと2人で勝つことが目標。2人して年末に笑っていられればいいなと思っているので、死ぬ気で頑張ります」と語った。
所の今回の参戦は年末のRIZINでレスリングをバックボーンに持つ山本アーセンと対戦することもひとつの要因。レスリングでインターハイ、全日本大学選手権、世界学生選手権優勝など輝かしい実績を持つ大澤との対戦については「テイクダウンや押さえこみが強い選手をどれだけ動かせるかということは楽しみでもある。あとは年末に向けてのレスラー対策もできるので、失敗したら失敗したでまた勝村さんと対策を練ることができれば」と話し、最後に「RIZINにもお客さんを連れて帰りたい」と語った。