写真家が、見つめたもの 瑛九1935-1937 闇の中で「レアル」をさがす

東京国立近代美術館 開催中?2017年2月12日(日)
《作品》1937年頃、コラージュ、東京国立近代美術館蔵

 1936年、フォト・デッサン集『眠りの理由』で鮮烈なデビューを飾り、戦後日本の美術界に大きな影響を与えた芸術家・瑛九(えいきゅう、本名:杉田秀夫、1911?1960)の、若き時代に着目した展覧会。

 近年、新たに収蔵したフォト・デッサンやコラージュなど当時の作品約50点の他、友人への手紙を中心とした貴重な資料の数々を初公開。若き芸術家の苦悩と葛藤を、作品と彼自身の言葉の両面から追体験させる。特に手紙は、戦前の前衛アートシーンを語るドキュメント資料としても貴重で、今回は約60通をカタログに翻刻掲載という形で一挙公開する。他にも、エッチングやリトグラフなど戦後や晩年の作品10点も展示。計約60点のミニ回顧展として、瑛九の全体像に触れられる機会となっている。

 戦前、戦後の日本の前衛芸術のなかで、岡本太郎などとともに重要なアーティストのひとりである瑛九。当時、まだ若かった細江英公や池田満寿夫、河原温などにも影響を与えた、瑛九の個性的な芸術的センスに触れてみたい。

【時間】10?17時(金土は20時まで。入館は閉館の30分前まで)【休】月曜(1/2、9は開館)、年末年始(12/28?1/1)、1/10【料金】一般430円、大学生130円【問い合わせ】03-5777-8600(ハローダイヤル)【交通】地下鉄 竹橋駅1b出口より徒歩3分【URL】 http://www.momat.go.jp/