「Krush.71」武居由樹が初防衛戦に勝利

隆聖(左)に武居の右がヒット(撮影・2点とも上岸卓史)

 Krushの2016年シリーズ最終戦「Krush.71」が18日、東京・後楽園ホールで行われた。

 1年を締めくくるメインイベントは、今年初代王者が決まった-53㎏級のタイトルマッチ。王者・武居由樹に挑むのは、4月に行われた「Krush.65」の初代-53㎏王座決定トーナメントで対戦し、武居にKO負けした隆聖。リベンジに燃える隆聖は、1Rに武居のパンチをかいくぐり、飛び膝でダウンを奪うという予想外の展開に。しかし、それでも冷静さを失わなかった武居が徐々に自分のペースで試合を運んでいく。2Rをお互いしのぎ、続く3R。1Rでダウンを奪われた武居は、ここでダウンを奪い返すべく、猛チャージをかける。中盤、ついに隆聖からダウンを奪うと、立ち上がりばなにすぐさま前蹴りで2度目のダウン。そして最後はパンチをラッシュし、2分45秒で隆聖をマットに沈めた。初防衛を勝利で飾った武居は「最初にダウンを取られて、こんなダサい試合でごめんなさい。今日はどうしても勝ちたかった。もっともっと強くなってスターになり、K-1のリングに立ちたい」とアピール。試合後の会見でも、「2016年はチャンピオンになって、初防衛もできていい年だった。2017年はK-1でベルトを取りたい。Krushのベルトも防衛し続けて、ベルト2本を目指します」と語った。

ガードする伊藤(左)と力で圧倒する大岩

 この日は、「-65㎏王座決定トーナメント」の1回戦も開催。中でも注目は、Krushデビューから4戦4勝4KOの新鋭・安保瑠紅と、過去に“狂拳”竹内裕二などにも勝利したことのあるベテラン稲石竜弥との世代を超えた一戦。どちらも一歩も引かない対戦となったが、かろうじて1Rに稲石を追い詰めた安保が判定の末、2-0で勝利を手に入れた。

 セミファイナルは、-58㎏の王者・小澤海斗へのリベンジに燃える大岩龍矢と小澤に1度も勝ったことがない因縁を持つ伊藤健人が初対決。どちらも打倒小澤を掲げているだけに、負けられない戦い。お互い前に出て引かない試合を続けるも、パワーで勝る大岩が3Rまできっちりと攻撃の手を緩めず伊藤を攻め続け、判定3-0で勝利をもぎ取り、小澤への再挑戦の切符を引き寄せた。