Krush 女子王座はKANA敗れ、ヘウヘスが第3代王者に

【写真上】ヘウヘス(右)のパンチがKANAの顔面をとらえる 【写真下】敗れたKANAはがっくり(撮影・上岸卓史)

「Krush.72」(1月15日、東京・後楽園ホール)のダブルメインイベントで2つのタイトルマッチが行われた。

 Krush初の女子での最終試合となった「Krush女子タイトルマッチ」では王者KANAにオランダのメロニー・ヘウヘスが挑戦。
 ヘウヘスが3R3-0の判定で勝利を収め、第3代王者となった。

 1R開始早々から積極的に仕掛けるヘウヘスはまだエンジンのかかっていないKANAから左ストレートでダウンを奪う。

 フラッシュ気味のダウンとあって、ダメージの浅いKANAも反撃。ラウンド終盤にバックブローでダウンを奪い返すが劣勢は否めない。
 2Rに入ってもヘウヘスの勢いは衰えず。しかしKANAも呼応し、激しい打ち合いを展開する。

 そして勝負の行方は第3Rに。やや疲れが見え始めたヘウヘスだったが、KANAの猛攻を受けてもしっかり打ち返し、ポイントを与えない。
 延長かと思われたラウンド終盤、ヘウヘスが右のロングフックでこの日2度目のダウンを奪う。立ち上がったKANAだったが、残り30秒ではダウンを奪い返すことができず、ヘウヘスが勝利を収めた。

【写真上】ピケオー(右)は苦手な距離での戦いとなったが、きっちり勝利 【写真下】中島(左)のミドルが炸裂(撮影・上岸卓史)

 ダブルメインイベントの第1試合では「Krush-70kgタイトルマッチ」が行われ、王者ジョーダン・ピケオーに廣野祐が挑戦。3R2-0の判定でピケオーが勝利を収め2度目の防衛し成功した。

“不倒王”の異名を持つ廣野は驚異のスタミナで相手を自分のペースに引きずり込む。

 今回も頭をつけるほど距離を詰めパンチの連打にローキックで着実にピケオーを削っていく。距離を取って戦いたいピケオーは明らかに戦いにくそうではあったが、こちらも連打で応戦し、離れてはハイキックを放つなど着実にポイントを稼ぐ。

 最後まで勝ちにこだわり徹底的に自分の戦い方を貫く廣野に3Rには会場も大「廣野コール」で後押し。試合は判定にもつれこみ、1人が29-29のドローとしたが、他の2人が30-29、30-28でピケオーを支持した。

 ピケオーはこれで中島弘貴、山崎陽一、廣野とKrushの日本人選手を3連続で撃破。今度は誰がストップ・ザ・ピケオーに名乗りを挙げるのか…。

 その中島はこの日、新鋭の和島大海と対戦。和島の突進力に手を焼き、勝利を収めたものの1人がドローの2-0の判定勝利に終わった。