全日本フットサル 19日準決勝は府中vsすみだ、神戸vs大阪

府中は後半2分、柴田(21)のゴールで反撃開始(撮影・上岸卓史)

「第22回全日本フットサル選手権」の決勝ラウンドが18日、東京・国立代々木競技場第一体育館で開幕。この日は準々決勝4試合が行われ、府中アスレティックFC、フウガドールすみだ、デウソン神戸、シュライカー大阪が勝ち、19日に行われる準決勝にコマを進めた。カードは府中vsすみだ、神戸vs大阪となる。

 準々決勝の第1試合は府中アスレティックFC vs バサジィ大分。前半は序盤から大分が攻め込む場面が目立つも、府中のGK田中が好セーブを連発。なかなかゴールには至らない。9分にはミドルシュートを田中が弾いたボールを田村がシュートも左ポストを直撃。14分にはパスカットから白方がGKと1対1になるも、またしても田中が好セーブ。その直後のコーナーキックからのシュートも府中DFがクリア。

 しかし18分についに均衡が破れる。大分は右コーナーキックをゴール前の芝野が合わせてついに先制。

ゴールを決めた府中の水田(撮影・上岸卓史)

 反撃に出たい府中だが、大分の前線からのプレッシャーが強く、なかなか前にボールを運べない。しかしタイムアウト後には柴田の強烈なミドルシュート、上福元の振り向きざまのシュートで大分ゴールを脅かす。

 後半は序盤から府中が前半最後の勢いそのままに攻勢に出る。2分には大分の不用意なパスをカットした柴田がGKと1対1となり冷静にゴールを決め、同点に追いつく。その後も府中の攻勢が続き、8分には巧みなステップで右サイドを切り裂いた水田がDFを交わしゴールを決め、ついに逆転に成功した。

 大分も反撃に出るが、パスの精度を欠き、なかなかシュートまで持っていけない。しかし16分に中央でパスをもらったディドゥダが右にドリブルで流れてシュート。DFに当たったボールは微妙にコースを変え、ゴールに吸い込まれた。

 試合を振り出しに戻した大分だったが、府中の勢いは止まらない。直後の17分には柴田が左から絶妙なパスをゴール前に。走り込んだ岡山がゴールを決め3-2と再びリードした。

 タイムアウト後、パワープレーに移行した大分だったが、府中の固い守りを崩せず、府中が3-2で勝利を収めた。

浦安の星のシュートは神戸GK村山に阻まれた(撮影・上岸卓史)

 第2試合はバルドラール浦安vsデウソン神戸。

 前半4分に神戸がゴール前の混戦からこぼれたボールを森が決め先制する。

 ともに前線からのプレッシャーが強く、ゴール前のディフェンスもハードで決していい形ではシュートは打たせない。浦安はキックインからのミドルシュートを多用するが、神戸は体を張ってシュートを阻止。得点にはつながらない。

 神戸は7分にGKのロングボールから原田がGKと1対1の場面を作るも浦安のGK藤原が身を挺してシュートを打たせない。

 パスカットからの速攻が繰り返され、攻守が激しく入れ替わるも、ともにシュートはGKの正面を突く。そんななかでも、神戸はポスト直撃のシュートを何本も放ち、やや押し込み気味に試合を運び、前半は1-0で神戸のリードのまま終了した。

後半13分にゴールを決めた神戸の川那部(13)(撮影・上岸卓史)

 後半も神戸は前線から強烈なプレッシャーをかける。浦安のゴール前でボールを持った星に稲田がしつこく食い下がり前線にボールを出させないなど、浦安はなかなかボトムアップした攻撃ができない。神戸はディフェンスに回っても体の寄せが早く、パスの出しどころを潰してはカットし、速攻につなげる。3分にはパスカットから森が持ち込んでシュート。これはGKがセーブしたものの、これで得たCKに原田が合わせ2-0とリードを広げる。

 後半はパスをつなぎにきた浦安だが神戸のディフェンスの網に引っかかり思うように攻撃が組み立てられない。神戸は13分には原田がポスト役となり、走りこんできた川那部にヒールで流す。これを川那部が豪快に決め、3-0と突き放した。

 パワープレーに移った浦安は17分に星のシュートをGKが弾いたところに加藤が決め、3-1。18分にはシュートを決められず、神戸のゴール前から岡崎に無人のゴールに放り込まれ4-1。

 勝負あったかと思われたが、ここから浦安が怒涛の反撃。20分には星のシュートがパスの形になり、詰めた加藤がゴール。残り10秒で荒牧がミドルシュートを決め、3-4まで追い詰めた。最後もボールを奪いゴール前まで運んだが合わせられず、無念のホイッスル。

 浦安は敗れはしたが、フットサルの醍醐味をまざまざと見せつけた。