Krush.75 ヘウヘスが女子王座初防衛 渡部は復帰戦で山際に判定負け

ヘウヘス(左)のハイキックが紅絹を襲う(撮影・蔦野裕)

 立ち技格闘技「Krush.75」(4月2日、東京・後楽園ホール)のダブルメインイベントの第1試合で行われた「Krush女子タイトルマッチ」は王者メロニー・ヘウヘスが挑戦者・紅絹を3-0の判定で破り初防衛に成功した。

 ヘウヘスは開始早々からタイトルを奪ったKANA戦同様、積極的に前へ出て攻撃を展開。紅絹も持ち前のスピードとトリッキーな動きでヘウヘスを翻弄するも、ヘウヘスの勢いが目立つ展開に。2Rに入ると紅絹のフックが当たり始め巻き返すも、3Rは序盤からヘウヘスがラッシュ。紅絹もパンチの連打で反撃するがヘウヘスが手数で上回り、ジャッジ3人が29-28の3-0でヘウヘスが勝利を収め初防衛に成功した。

山際(右)はミドルと前蹴りで渡部の突進を止めた(撮影・蔦野裕)

 前Krush -67kg王者の渡部太基が昨年10月に防衛に失敗して以来の復帰戦でBigbangウェルター級王者の山際和希と対戦。2-0の判定で山際が勝利を収めた。

 試合はプレッシャーをかけ前に出る渡部を山際がさばく展開。渡部はパンチで攻勢に出るも、山際は前蹴りで距離を取っては右ミドルでダメージを与える。

 渡部のプレッシャーは最後まで衰えなかったものの、有効打で上回った山際が難しい判定をモノにした。

 山際は2013年に敗れている渡部へのリベンジを果たすとともに、昨年7月の牧平圭太に続き、元Krush王者を撃破。王者・塚越仁志への挑戦も現実味を帯びてきた。

ハイキックを放つ西京(右)(撮影・蔦野裕)

 昨年3月に対戦が予定されていたエリアス・マムーディvs西京春馬が実現。西京が2-0の判定で勝利を収めた。

 この一戦はマムーディの負傷欠場で中止となったのだが、西京は昨年はこの試合を足掛かりにトップ戦線に打って出る腹積もりだった。1年対戦が延びたものの、その間マムーディは昨年11月の「K-1フェザー級王座決定トーナメント」に出場し1回戦で戸邊隆馬を破り、準決勝に進出するなど名をあげており、結果的には西京的には“おいしい”相手となった。

 試合は序盤からマムーディがラッシュをかけるが、冷静にさばいた西京はローキックで反撃。手数は出るものの精度に欠くマムーディは後半ややスタミナ切れ。ロー、ミドルをきっちり当てた西京が際どい判定をものにした。

 この日、準決勝が行われた「第5代Krush -60kg王座決定トーナメント」は安保璃紅が郷州征宜を、レオナ・ペタスが朝久泰央をともに3-0の判定で破り「Krush.76」(5月28日、東京・後楽園ホール)で行われる決勝に進出した。

【写真右】郷州のプレッシャーをさばいた安保璃紅(右)が判定勝ち 【写真右】ペタス(左)が1Rにダウンを奪い判定勝ち(撮影・蔦野裕)