4・22K-1 武尊が復帰戦でKO勝ち 山崎はリベンジならず

【写真上】ローブローを食らって大きなダメージを食らった武尊 【写真下】試合では欠場中に強化した左が冴えわたった(撮影・小黒冴夏)

「K-1 WORLD GP 2017 JAPAN ~第2代スーパー・バンタム級王座決定トーナメント~」(4月22日、東京・国立代々木競技場第二体育館)で初代フェザー級王者の武尊がスーパーファイトでビクトー・サラビアを3R2分23秒、KOで破った。

 武尊は昨年行われた初代フェザー級王座決定トーナメントで優勝したものの、右拳を骨折。今回は5カ月ぶりの復帰戦となった。

 ともに倒しに行くスタイルで激しい打ち合いを展開。途中、ともにノーガードで笑顔を見せ、互いの気持ちがシンクロする場面もあった。

 試合は体格で勝る武尊が徐々にペースを握る。三日月蹴りで動きを止めると、パンチの連打で追い込む。しかし3Rにサラビアのバックスピンキックがローブローとなり試合は中断。

 まともに食らった武尊はおう吐し、けいれんも見られるなど危険な状況となったが、試合後「ここで止められたら大会的にもダメ」と振り返ったように、とにかく続行を望み、5分近くの休みを取る。

 試合再開後、いきなりサラビアがボディーに前蹴りを放つが武尊はひるむことなく前に出る。最後はロープに詰め、右ストレートからの左フックで完全KOした。

 試合後のマイクで武尊は「途中でストップしてつまらない時間があったんですけど、KOしたんで許してください」と話した。

ゲーオの左ハイが山崎を襲う(撮影・小黒冴夏)

 王者・ゲーオ・ウィラサクレックに山崎秀晃が挑んだ「K-1 WORLD GPスーパー・ライト級タイトルマッチ」はゲーオが3-0の判定で山崎を破り2度目の防衛に成功した。

 山崎は2014年11月の初代王者決定トーナメントの1回戦でゲーオと対戦し、ハイキックで額と眼窩底を骨折。昨年行われた日本トーナメントを制し、9月に再戦までこぎつけたもののゲーオのおたふく風邪で中止と紆余曲折を経ての再戦だった。

 山崎は左ひざにテーピングをしてリングへ。その影響もあってか動きがいまひとつ。ゲーオがジャブを突きながら前に出ると後ろに下がってしまい、そのまま左ハイを食らってしまう。山崎は2R以降、何度か掛け蹴りを狙うがクリーンヒットさせることができず、ゲーオが完璧な試合運びで山崎を返り討ちにした。

大和は左フックでHIROYAをKO(撮影・小黒冴夏)

 スーパー・ライト級のスーパーファイトでかつてのK-1で「-63kg日本トーナメント」で優勝した実績を持つ大和哲也が約6年ぶりの参戦。HIROYAと対戦し2R58秒、KO勝利を収めた。

 1Rこそ互いに様子見の展開だったが、2RにHIROYAがパンチで前に出たところに、大和が左フックを打ち抜きダウンを奪う。なんとか立ち上がったHIROYAだったがダメージはありあり。HIROYAがパンチで前に出たところで大和は交わして左フックを打ち込むとHIROYAは2度目のダウン。なんとか立ち上がったが、レフェリーは10カウントを数えた。

 大和は試合後のマイクで「僕は新生K-1をかき乱すためじゃなく、盛り上げるために来ました。僕がゲーオ倒します」とアピールした。