芸術家の目を通して、世界を見る 池田学展「誕生」

ミヅマアートギャラリー 7月26日(水)?9月9日(土)
《誕生》2013-2016 Photography by Eric Tadsen for Chazen Museum of Art / cIKEDA Manabu, Courtesy Mizuma Art Gallery, Tokyo / Singapore

 緻密な筆で壮大な世界を出現させる作品が印象的な現代画家・池田学。今年1月からは、初となる大規模巡回展『The Pen?凝縮の宇宙?』がスタートし、最初の会場となった故郷の佐賀県立美術館では、来場者数9万5740人と同館の記録を大幅に塗り替え、大きな話題を呼んだ。現在、開催中の金沢21 世紀美術館でも、学生時代から現在に至るまで、今日までの画業をほぼすべて振り返る約120点を展示し、鑑賞者を圧倒させている。

 約7年ぶりとなるミヅマアートギャラリーでの今回の個展では、東京では初公開となる最新作《誕生》を中心に厳選した作品を展示。《誕生》は、縦3メートル×横4メートルという、池田にとって最大サイズの作品。本作は東日本大震災がきっかけとなって制作されたという。構想2年、制作3年という年月をかけて描き上げた、文字通りの大作だ。

 満開の花々を抱えた大木が中心にどっしりと構え、圧倒的な存在感でたたずむ。しかしその細部に目を向けていくと、秘められた物語が立ち現れるように、別の風景が見えてくる。

【時間】11?19時【休】日月祝【料金】入場無料【問い合わせ】03-3268-2500【交通】地下鉄 市ヶ谷駅出口5より徒歩5分【URL】 http://mizuma-art.co.jp/