【Startup Hub Tokyo】起業へ踏み出す「プロジェクトメンバー」特集その2

〈プロジェクト データ〉 テクノロジー周りを担当する神谷貴広、チームのまとめ役・上野豪、本プロジェクトのリーダーにして運営会社である(株)SENSECARE代表取締役の渡邊輝、マニュアルやオペレーション作成を担当する山内直樹、システム構築などを担当するエンジニア斎藤涼麻(写真左から)。

ITで要介護者の外出をサポート〈I care you〉
「“お出かけ”を誰にでも」― 〈I care you〉渡邊輝

 発端は“長生きしてよかったな”と思える社会を作りたいと思ったことでした。もともと僕は薬局を経営しており介護者不足の問題を目の当たりにしてきました。その中で、少しだけ介護が必要な人がその少しのケアを受けることができず症状を重くしてしまう姿もよく見ました。もっと気軽に介護サービスを利用できれば。そう考えて立ち上げたのが〈I care you〉です。〈I care you〉は保険外の訪問介護を必要としている人やご家族が、サービスが必要な時間やスキルに対応できるヘルパーを探すことができ、スマホで依頼できるマッチングプラットフォームです。ヘルパーの方、利用希望の方にそれぞれ登録をしていただき、場所や時間などを検索しマッチングさせます。ご自宅での利用に限らず、要介護者の状態に合わせたお出かけ先や対応可能なヘルパーも探すことができます。多くの人がスマホを使える時代になり、シェアリングサービスも広がる今、介護でもこうしたサービスを活用していただけると思います。ヘルパー側にも需要はあるはず。実は介護資格を持っているのに介護職に就いていない人は約45万人もいるといわれています。せっかくヘルパーになってもそのハードさや賃金の低さなどから仕事をやめてしまう人は多い。でもシェアリングであれば、介護の現場に戻って自分の状況に合わせて働くことができます。介護によって離職する人たちへの支援。企業へのサポート事業につながります。

 僕らのチームはみな、介護の現状を打開したいという思いを持って集まりました。一人ではできなかったことも、チームの力で成し遂げることができるようになる。ポイントは人に関心を持つこと。それは経営者として必要な資質でもあるのではないでしょうか。現在、まだまだ課題はありますが、焦らずに粘り強く、志を持って続けるつもりです。

SHT担当スタッフが語る「成功ポイント」

コンシェルジュ 熊谷孝幸
 プロジェクトが立ち上がってからここまで2年と、かなり長い期間がかかっているにも関わらず、結束が揺らいでいないという不思議なチームです(笑)。渡邉さんを見ていると助けてあげたくなり、いつしか思いを共にしているんでしょうね。社会貢献という目的意識が揺らがないのもこのチームの強みだと思います。
TOKYO創業ステーション「Startup Hub Tokyo」 【住所】千代田区丸の内2-1-1明治安田生命ビル1F 【交通】地下鉄千代田線 二重橋前駅直結 【時間】平日10〜22時(受付21時まで) 土日祝10〜18時(受付17時まで)※託児室:火木土(要予約) 【URL】 https://startuphub.tokyo