こじれない女になるために?【脱こじらせへの道 第64回(最終回)】

 さて最終回です。

 2年半を経て、なんとなく「こじらせ」から脱却する方法は見つかったかな、という気がしませんか?

 頭でっかちな思いこみを捨てること。

 同性だろうと異性だろうと、お互いの違いを理解して認めること。

 なんとなくそうやってすごしていれば、「こじらせ」とか、面倒くさい悩みとかからは解放されるような気がします。

 ただ、ありのままの自分を受け入れて、自分を肯定することって、無欲とは違うんですよね。

「もっと周りから好かれたい!」

「コンプレックスをなくしたい!」

「自分のことをわかってほしい!」

 どんなに頭では理解しているつもりでも、自分の気持ちや感情が、現実以上のことを望むことがあります。
 

 また、違いを認めても、認めた上でやっぱり違和感を拭い去れないときがあります。

 少なくとも、私はそうですが、皆さんはいかがでしょう。

 たとえば、みんなで一緒に出かけていても、「自分はここにいてはいけないんじゃないか」という気持ちに苛まれることってありませんか?
 
 そういう、いわゆる「場違い感」というのが、私にはずっとついてまわっています。
 
 この「場違い感」のようなものが、私にとっての一番の「こじらせ」なんじゃないかと思います。

 どんなに自己肯定したところで、自分以外のすべての人が自分を否定しているんじゃないかとか。

 そういう思いに一生取り付かれたまま、きっと一生私は「こじらせ」から抜けられないまま、死んでいくのだと思います。

 仮に、場違い感に自分の感情を支配されてしまうとしたら、私にとってはやはり「他者からの肯定」(勘違いも含めて)が足りていないのかもしれません。

「愛されたい」「ちやほやされたい」「モテたい」。

 そういう、承認欲求を得たいという思いが自分の奥底にはあって、それを含めて自己肯定をすることが、こじれていない本当の自分なのでは。

 私は結局この「もっと愛されたい!」という自分の気持ちを肯定することにしました。

 果たしてそれが、こじらせからの脱却なのか、こじらせとの共生なのかはわかりません。

 ただ、ありのままの自分を肯定できたからこそ、ぶれない自分のまま、他者に肯定されることに恐怖がなくなったように思います。

 というわけで、来月からは「愛されたい」について考えるコラムをはじめます。

 皆様、引き続き、よろしくお願いします。

田口桃子(たぐち・ももこ)
GIRL'S CHプロデューサー。2007年、新卒でソフト・オン・デマンド(株)に入社。
営業、マーケティング等の部署を経て、2012年よりGIRL'S CHの立ち上げに携わる。
以来現在まで、GIRL'S CHの現場リーダーとしてサイト運営をしつつ、オリジナル動画ではレポーター出演等をすることも。