いま聴いておきたい音!【MUSIC 5選】
「Lemon」米津玄師
表題曲は放送中のドラマ『アンナチュラル』の主題歌とし書き下ろしたもの。ドラマの注目度と比例して、この楽曲も話題を集めている。淡々と打たれるリズムに、温もりのある鍵盤やストリングス、そして米津の歌声が重ねられてた楽曲は、ドラマティックかつエモーショナル。ひとつ一つのフレーズごとにリスナーの心をガチッと掴んで離さない。カップリング曲は「クランベリーとパンケーキ」。裏テーマはフルーツなのかも? 映像盤のDVDには、年明けの日本武道館公演のライブ映像を収録した。CDショップ大賞も受賞し、さらに注目を集めそう。
「Boarding House Reach」Jack White
米ロックアーティストのジャック・ホワイトの最新作。世間を驚かせたザ・ホワイト・ストライプスを手始めに、その後もザ・ラカンターズ、ザ・デッド・ウェザーズと新たなバンド(プロジェクト)を立ち上げては、音楽する様を見せつけることでファンを楽しませ、引っ張ってきた印象もあるジャック。本作ではそのスタイルをさらに追求しているよう。ロックンロール、エレクトロ、ファンク、ヒップホップ、ゴスペルにブルース……それだけのジャンルを詰め込んでいるのにも関わらず、すべての曲がひとつの作品としてまとまる。
「You Go Lady」久保田利伸
駆け出したくなるようなポップネスとグルーヴからなるニューシングル。コーセー「ESPRIQUE くちびる、もっと、わがままに」篇のCMソングとして書き下ろしたもの。頑張る女の子たちの「さあ行けっ!」と背中をパァンと押してくれるようなポップチューンで、心地よくて絶妙な強さのひと押しなのは、久保田ならではの技。カップリングは男子プロバスケットボールリーグ、B.LEAGUEの昨年のトーナメント戦の公式テーマソングとして発表した曲に手を加えた。
「Cocoa Sugar」YOUNG FATHERS
スコットランドのエディンバラをベースに結成されたバンド、YOUNG FATHERS(ヤング・ファーザーズ)の最新作。昨年日本でも公開された映画『T2トレインスポッティング』への楽曲提供やマッシヴ・アタックのサポートアクトとなどしっかりと記憶に残る仕事をして、デビュー作をリリースした時とはまた少し違った存在感を醸し出して、耳の肥えた音楽ファンはもちろん、そうでない人の注目までもかき集めている。機械的に打ち込まれた無機質なリズムに肉感やソウルのある歌声が重ねられて、何層にもなった楽曲は、スケールが大きい。