3・21「K’FESTA.1」のメーンはトーナメント決勝に決定

トーナメントに出場する武尊

武尊と卜部弘嵩の禁断の対決は実現するのか?

「K-1 WORLD GP 2018 JAPAN 〜K’FESTA.1〜」(3月21日、埼玉・さいたまスーパーアリーナ・メインアリーナ)の試合順が3月7日、発表された。
 今大会は大雅の不出場で急きょトーナメントが組まれた関係で、プレリミナリーファイト5試合、本戦19試合の計24試合というロングラン大会となる。

 タイトル戦が6試合組まれ、木村“フィリップ”ミノル、城戸康裕といった人気選手がスーパーファイトで出場するため、試合順、特にメーンイベントがどのカードになるのか注目されていたのだが、やはり「第4代スーパー・フェザー級王座決定トーナメント」の決勝戦がメーンに据えられた。

 昨年の開催発表会見から人一倍メーンにこだわってきたのが武尊。トーナメント出場となったことから、メーンまでには難敵を2人倒さねばいけないのだが、果たしてメーンにたどり着けるのか…。

 武尊のメーンへのこだわりの中には「新生K-1が始まって最大の大会なのだから最初から引っ張ってきた選手がメーンを締めることに意味がある」という考えがあった。今回のトーナメントでそれに該当するのは武尊と卜部弘嵩の2人なのだが、この2人の対戦は見たいようで見たくないというような複雑なカード。

 武尊と卜部兄弟の付き合いは長く深い。武尊が上京し、ジムに入った時から兄弟のような付き合いを続けている。

 武尊は「格闘技をやめようと思った時に引き留めてくれたのは卜部兄弟。彼らとは家族以上の関係。そんな人は殴れない」と最初はトーナメントにカードが変わる時に出場を躊躇した。それでも「K-1のために」という思いで参戦を決めた。大会前の会見でも「弘嵩選手相手に闘争心はない。決勝で戦うことになったら? それはその時に考える」と取りあえず今はその話題にはふたをする。

卜部弘嵩

 一方の弘嵩は、かつて弟の功也と2度にわたって対戦した過去がある。そして弟をKOするという鬼のファイトを展開した。その一連の流れの中で「荒くれ者の兄」「暴君」といったイメージでとらえられがちなのだが、弘嵩も武尊との対戦については慎重に言葉を選ぶ。

「武尊は同門というか本当に弟のようなもの。戦うことはつらいこと。兄弟対決を経験したからこそ、そういう戦いは2度とやりたくないと思っていた。ジムのみんなや応援してくれる人たちが悲しい顔をするのが一番つらい」としたが「でもK-1を背負うということはそういうことなんじゃないですかね」とも話す。こちらも「1回戦、準決勝までは対策は立てているが、決勝まではまだ考えていない」という。

 果たして、当日までに2人の意識はどのように変わっていくのか。次に2人が公式な場で発言をするのは前日の計量時となる。

 しかし2人とも、もしくはどちらかが確実に決勝に上がれると言い切れるほど生易しいトーナメントではないのも事実。外国人選手同士の決勝というケースも十分に考えられれば、小宮山工介vs郷州征宜という他団体のトーナメントでしのぎを削った2人のカードということも十分に考えられる。
 果たして決勝に上がってくるのはどの選手なのか…。

2月7日に行われた会見には皇治、小宮山工介、武尊、郷州征宜、スアレック・ルークカムイ(左から)が出席した