ハリルジャパン欧州遠征1敗1分け初代表の中島活躍もW杯に不安残る

マリ戦で代表デビューの中島は同点ゴールを決めた(写真:JFA/アフロ)

 サッカー日本代表(侍ジャパン)は3月の欧州遠征でマリ(23日)とウクライナ(27日)と対戦。1敗1分けに終わった。

 マリを仮想セネガル、ウクライナを仮想ポーランドに位置付けてのテストマッチだったが、6月に開幕する「ワールドカップ(W杯)ロシア2018」に大きな不安を残した。

 マリ戦では日本は前半からボールを支配するものの決定機を作ることもなかなかできない。前半終了間際にはPKを与え先制を許す苦しい展開となった。後半25分には久々に代表復帰した本田を投入するもなかなか得点には至らない。しかしW杯に向け秘密兵器と期待される中島が後半途中から代表デビュー。試合終了間際に三竿のクロスに合わせ同点ゴールを決め、チームの危機を救った。

 中島は得意のドリブルで再三相手ゴールまでボールを運ぶなど積極的な動きでメンバー入りをアピールした。

 ウクライナ戦ではマリ戦から先発を8人変更。本田と柴崎が昨年9月のサウジアラビア戦以来の先発を果たした。

 ウクライナは前半21分、ペナルティーエリアの左寄りでボールを受けたラキツキーがほぼノーマークの状態で放たれたシュートはDFの植田をかすめ、日本のゴールへ。日本はマリ戦に続き追いかける展開となる。

本田は見せ場作れず

 同41分には柴崎のフリーキックから槙野がヘッドで同点ゴールを決め、後半に臨むが、なかなか決定機を作れない。

 ワントップで先発した杉本、そして本田も見せ場を作ることができないまま交代。ハリルホジッチ監督は選手交代で戦況の打開を図るが、後半24分には左サイドを崩され、最後はまたもフリーにしてしまったカラファエフに決められリードを許してしまった。

 この日も後半34分からピッチに立った中島が軽快な動きを見せ、ウクライナ陣営に攻め込むものの、得点には至らずそのまま1−2で敗れてしまった。

 今後、日本代表は5月に国内合宿を行い、30日にガーナと壮行試合。その後にW杯出場の23人が発表される予定となっている。