「事業者の声、聞いて」都の業界団体が署名を提出【東京都受動喫煙防止条例】
東京都が受動喫煙対策の骨子案を明らかにしたことを受けて、24日、小規模な飲食店やたばこ販売店、マージャン店、バー・スナックなどの4つの業界団体は、都庁で、小池百合子知事と面会し、4団体の要望に賛同する約18万2000の署名を手渡した。
4団体の要望は3点で、①条例の検討をする際には条例によって深刻な影響を受ける事業者の声を聴取すること、②客と事業者が「喫煙」「分煙」「禁煙」の店舗を自由に選択できるようにすること、③喫煙者と非喫煙者の両方が納得できるような慎重な検討。
面会終了後、4団体の代表は署名活動結果について会見。
先日明らかになった骨子案に関してヒアリングがあったのかと聞かれ、東京都飲食業生活衛生同業組合の宇都野知之常務理事は、「当業界に関するものは一切行われていない」。昨年の子どもの受動喫煙防止条例についてヒアリングが行われた際に、大人の条例の時には公開でヒアリングをしてほしいと要望を出したというが、実現しないまま骨子案が発表されたという。小池知事との面会で業界の声を聞いてもらう場を設けるよう改めて要望を出したといい、「前向きに検討していただけるようなニュアンスは感じている」という。
改めて骨子案について聞かれ、宇都野常務理事は「信じられない。100平米以下、家族経営といってもアルバイト数名でやっているお店がほとんど。売上重視にした場合には従業員さんを切り捨てなければならないし、雇う場合には全面禁煙にしなければいけない。全面禁煙にすると必然的に売り上げが落ちる。どっちを取ったとしても、自由に選択できるとは言いながら、経営者の首を絞めることになる」と話し、「一律過度な」条例内容に改めて反対した。
都は20日、検討中の受動喫煙防止条例について、従業員を雇っている飲食店は広さに関わらず原則禁煙とする方針を明らかにした。