石井一久がトークショーで「ヤクルトの背番号11は代々ケガが多い」
いきなり石井節が炸裂「みなさん、プロ野球に興味があるんですか?」
元メジャーリーガーで野球解説者の石井一久氏が4月30日、都内で「ニッポン放送『ショウアップナイター』プロ野球スペシャルトークショー」と題したトークショーを行った。
石井氏はヤクルトのエースとして活躍後、2002年に米メジャーのドジャースに移籍。メッツを経て2006年にヤクルトに復帰。2008年シーズンから西武に移籍し、2014年に現役を引退した。引退後はセ・パ、そしてメジャーで活躍した経験をもとに評論家として活動している。
この日はショウアップナイターでもコンビを組む師岡正雄アナがMCを務め、開幕1カ月が経った日本のプロ野球、大谷翔平の移籍で例年以上に注目が集まるメジャーリーグの話題について、石井氏独特のリズムでトークが展開された。
師岡アナの「プロ野球の話にそろそろ入りたいんですけど」というフリにいきなり「みなさん、プロ野球に興味があるんですか? じゃあ話します」とスタート。
「ヤクルトの選手は目黒区の高層マンションに住むとあまり良くない」
「楽天は岸とか則本君がいいし安定している。開幕前に梨田監督と“今年は美馬君次第で上に行くか下に行くかですよ”ということを話したんですが、美馬君、勝ててないですよね。それにウィーラーが打ててない。それで勝てるわけがない」
「ロッテはいい。今年は金森打撃コーチが入って、2アウトでランナーを三塁に進めるということを目標にキャンプからやってきた。ロッテは今、日本ハムより順位は下だけど状況的にはロッテのほうがいい。日本ハムはホームランでしか点が取れていない」
「ヤクルトはダメ(笑)。ピッチャーがいない。野球は守りがすべて。いくら山田なんかが打っても、4点取っても5点取られるチームでは優勝という意味ではちょっと苦しい。宮本さんがヘッドコーチに入ってちょっとピリッとしていますが、石川君がまだローテーションに入っているくらいだから苦しいですよね。若手が育っていない」
などと的確な解説を披露する一方で、「ヤクルトのあるあるとしては、背番号11番は代々すぐにケガをする。今は由規がつけてますよね。怪我をして一時は育成にいましたから。西武でいうと2番。炭谷銀仁朗が一時2番をつけていたんですが大怪我をして、それで背番号を戻したんです」
「ヤクルトの石川投手に、僕がメジャーに行く前に“ヤクルトの選手は目黒区の高層マンションに住むとあまり大成しないよ”って教えたんです。それでメジャーに行って、4~5年後にヤクルトに帰ってきたら、館山に“カズさん知ってますか? ヤクルトの選手は目黒区の高層マンションに住むとあまり良くないんですよ”って。俺が言った話だって思いながらも“そうなんだ~。ありがとう”って(笑)」とちょいちょい裏話を差し込んでくる。
清宮からの“よろしくっす”の返事に「口の利き方が分かっていない」とぼやき
今シーズン、日本ハムに入団した清宮については「清宮はキャンプの時からストレスがたまっていた」と振り返った。しかし「バットにボールが当たった時の離れる速度がものすごい。前評判だけじゃない。ボールを跳ね上げるスピードと角度とボールが当たった時のバットの音がすごい」などとその実力にお墨付きを与えたと思ったら「清宮とは小学生の時から仲が良くて、そのころから身長が180センチ近くあった。順調に中学、高校、プロと上がってくると今では父親の気分。でも口の利き方が分かっていない。インタビューしに行くときに“明日よろしくね”ってLINEをすると“よろしくっす”って返ってきた(笑)」とぼやくシーンも…。
今年、エンゼルスに移籍した大谷については「キャンプの時に見に行ったが、成功するための失敗ができていたと思う。最初はインコースが打てなかったが、それを打つためにどうしたらいいかということを考えて、開幕3日前くらいにノーステップ打法にした。キャンプの時にそこそこ打てていたらシーズンに入って失敗していたのではないかと思う。エンゼルスのソーシア監督は本当は厳しい人。ダメだったら結構すぐにベンチを温めることになっていたかもしれない」と話した。そして元メジャーリーガーの視点から二刀流については「かなりきついと思う。メジャーは移動がすべて飛行機。気圧の関係でなかなか疲れが取れなくて、回復力が落ちてくる。中4日で登板の時に100%で臨んで、試合後には30%くらいになっているとすると、次の登板までに100%に戻したいんですけど、メジャーのスケジュールだと常に90%くらいまでしか戻らない。特に大谷君はバッターでも出場するからフル充電することは難しい状況の中でシーズンを戦っていると思う」と話した。
「選手としてレベルアップができる場はパ・リーグ」と辛口コメントも
ゴールデンウイークが終わって5月29日からは交流戦が始まるのだが「交流戦はいつもパ・リーグが上位を占めて、セ・リーグが下位。セのレベルが低いというわけではないが、ピッチャーのレベルは違う。パのピッチャーはまっすぐも速いし変化球もすごい。そういうなかでやっていくとバッターのレベルも上がる。選手としてレベルアップができる場はパ・リーグではないかと思う。もちろんセにもレベルの高い投手はいるが、パのほうは1番手から3番手まですべてレベルが高い。パのチームの3番手でもセに行ったらエース級という選手はいる」とさりげなく辛口なコメント。
またベイスターズが試合後に球場の照明を消して実施している「BLUE☆LIGHT SERIES」については「あまり意味が分からない。何が楽しいんですかね? イルミネーション的なこと? そうなんだ…。あんまりよく分からない」とぼやくなど、最後まで石井節満載のトークショーが展開された。