【インタビュー】長谷部健(渋谷区長)に聞く、歌とダンスで楽しむ夢あふれる渋谷区基本構想
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渋谷区では、20年ぶりに新たに策定した区の基本構想をより多くの人に知ってもらおうと、歌やダンスなどさまざまな表現で展開。区民が基本構想を知り、街づくりに参加することの大切さを長谷部健渋谷区長に語ってもらった。(聞き手・一木広治)
長谷部健渋谷区長(撮影・仲西マティアス)
「基本構想から夢をふくらませてほしい」
――渋谷区では現在、子供たちにタブレット端末を貸し出してICT教育に役立てているそうですね。
「去年の秋から、区内の公立小中学校へ通う児童生徒に対して1人1台のタブレット端末を貸与しています。学校の授業で使うだけではなく持ち帰ることもできるというのがポイントです。自宅で復習や予習もできますし、先に進みたい子はどんどん学習を進められるようにしても良いかもしれません。通信も近いうちに5Gが登場しますが渋谷区はいち早く取り入れたいですね」
――渋谷区では次々と新しいことが行われていますね。
「2016年、渋谷区の基本構想を20年ぶりに新たに策定しました。“ちがいを ちからに 変える街。渋谷区”をスローガンに、7つの項目に分けて渋谷区が目指す姿を記したものです。基本構想は渋谷区の政策の型となるもの。いろいろな施策がこれに紐づいてくるので、区民の皆さんはもちろん渋谷で働く人、訪れる人も、この基本構想に基づいて、いろいろな新しい発想をして区に提案してみてほしいのです。これが“YOU MAKE SHIBUYA”という言葉に込めた思いです。そのためにも多くの人に渋谷区基本構想を知ってもらいたい。この基本構想は、絵本のようなデザインで、渋谷らしいものになっています。書かれている言葉も分かりやすく、アイデアを促すようなキーワードを散りばめた文章になっています。例えば“健康・スポーツ”の項目では“思わず体を動かしたくなる街へ”という見出しを立て“渋谷区そのものを15K平方メートルの運動場”ととらえてみよう、というように。自治体のスポーツ振興というとスポーツ施設を作るケースが多いですが、渋谷区は土地も限られていますし高いです(笑)。でも渋谷区全体を運動場とイメージすると、自分なりにアイデアがわいてくるのではないでしょうか。今では昔のように家の前でキャッチボールなんてなかなかできませんよね。でも、あるエリアに住む人たちから“日曜のこの時間は子供たちが近所の道で遊べるようにしたいんだけど”と提案があれば…そのエリアの通りが毎週日曜の数時間、ちょっとした運動場になるかもしれません」