【インタビュー】リアルすぎる“モフモフ”は完全CG! 映画『ピーターラビット』ウィル・グラック監督
「実は東京に、しばらく住んでいたことがあるんだよ。ちょっと見に行ったら、前に住んでいた家はもう無くなってた」と笑うウィル・グラック監督。そんな監督が懐かしの日本に携えてきてくれた最新作はベアトリクス・ポターの名作を映画化した『ピーターラビット』。
「日本は猫が人気だよね(笑)。昨日も、ハチ公のところにかわいい猫が2匹乗せられて、それをみんなが写真撮っているという不思議な光景を見たよ(笑)。ウサギもネコに負けないくらいかわいいけど、飼うのはネコより大変かもしれない。かなり繊細な面もあるし、意外とスペースを必要とするんだ。ずっと小さなケージに閉じ込めたままでは本当はかわいそうなんだよね。ポターが住み、この物語を生み出したイギリスの湖水地方でも撮影をしたんだけど、ウサギがそこら中を走り回っていたよ。だから、この映画を見て安易に“ウサギってかわいい、飼いたい!”と思ってもらいたいわけじゃないんだ。撮影前には俳優たちにも、生身のウサギと触れ合ってもらった。なでたり抱っこしたりしてウサギのリアルな感触を確かめてもらい、しっかり観察してもらったんだ。その時、ぬいぐるみのピーターをはさんで2匹のウサギが何だこいつ、という感じで見ているという、すごく素敵な写真が撮れたよ(笑)。僕も、かなりウサギを観察した。本来、ウサギの目は顔の両横に付いているので一見、感情が読みにくい。それを映画では、目を少しずつ内側に寄せてキャラクターをデザインしているので、すごく豊かな表情を持たせることができた。だから本物のウサギがピーターのぬいぐるみを見ておかしなヤツ、と思ったんだろうね(笑)」